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憧れの先生

第1章 出会い


そんな楽しくてたまらなかった塾での時間

こんなにも早く終わりが来るなんて、思わなかった…


ある日、いつものように中先生の授業を受けていると

「実は先生、来週でここの塾辞めるんだ。林さんのこと最後まで担当してあげたかったんだけど…。ごめんね」

今はまだ6月、私が入塾して3ヵ月も経っていない

唐突すぎて、私の思考回路が止まる

「え、どういうこと?」

私はとりあえず、そう聞き返してみた

すると

「先生の勝手な事情なんだけどね。いきなりで本当に申し訳ない」

と、理由は教えてくれない

出会って数ヶ月しか経っていないし、ましてや相手は年上の先生

どうして辞めるのか、知りたかったけど
幼いながらも気を遣って、そんなこと聞けなかった…


そして、先生から辞めると聞かされてからあっという間に時間が過ぎ
先生との最後の授業が始まる

授業は英語だった
いつもは2対1の授業なのに、今日は先生と2人きり

進学塾とはいえ、全く栄えていない塾だったから
基本的に塾に行けば、2対1の時は私と中先生と同い年の女の子しかいなかった

だから、この最後の授業はだだっ広い教室に私と中先生だけ

いつもより何だか少し緊張したのを覚えている

普段なら沈黙なんてないのに
あったとしても、全く気にならないのに

その日は、沈黙になると変な空気が流れているような気さえした

授業中は、これからの将来のことや、学校生活のこと
先生が私に伝えたいと思うことを全て話してくれた

そして、授業が終わり、いつものように
ありがとうございましたと一言お礼をして、帰ろうとしたら

「はい。最後にプレゼント」

と、私にプレゼント袋を渡してくれた

中身は…、英単語帳

少し期待してしまった私はバカだと、頭の中で自分を殴った

「これからも英語頑張ってね」

と、笑顔で言われて
単語帳だけど、先生からのプレゼントだと思うと嬉しくてたまらなかった
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