【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2
第2章 〜探偵たちの夜想曲(ノクターン) 前編〜
以前遭遇した母の代わり行った結婚パーティーのDNA事件から、数日がたったある日のこと
蘭ちゃんに渡したい服と仕事場でもらった食べ物のおすそ分けができた私は、探偵事務所に行く許可をもらってユキと探偵事務所に来ていた
コンコンとドアをノックすると、中からひょっこりとコナンくんと蘭ちゃんが姿を現した
コナン「椎奈姉ちゃん?」
蘭「あ、お姉さん! こんにちは。どうぞ上がって」
椎奈「こんにちは、コナンくんに蘭ちゃん。いっぱい持ってきたよ」
ドアを開けてもらいながら中に入り、部屋の真ん中にあるソファに挟まれて置かれたテーブルの上に荷物を置いた
ユキはコナンくんに一直線で、撫でられて気持ちよさそうにしている
小さく息を吐き、そのまま座ってテレビを見ていた小五郎さんにも目をやる
椎奈「小五郎さんもこんにちは」
小五郎「おう。いつも悪りぃな! 蘭に服をいっぱいくれてよ」
椎奈「いえいえ。私はもう着ない服を上げているだけだし、実際蘭ちゃんが気に入って着れる服は少ないでしょう?」
蘭「そんなことないです。ちゃんと私の好みにドンピシャですよ!」
そんな話をしていると、お茶を注いでくれたらしい蘭ちゃんがご機嫌で私にお茶をくれて、私はお裾分けのお菓子を前に出した
椎奈「なら良かった! そうそう、これも現場の人からいっぱいもらった一部なの。中のいい刑事たちにも渡したんだけどなかなか減らなくてさ。貰ってくれる?」
蘭「いいんですか?! ありがとうございます!」
そう言って一旦は私から受け取るとすぐに机の上に置き、食べる用意しなくちゃと蘭ちゃんは事務所の奥に引っ込んだ
その近くではコナンくんはユキにじゃれつかれていて、困っているようだ
それを苦笑いで見守っていると、不意に小五郎さんの見ていたテレビのニュース番組が最近話題のものに変わった
【これは、今回公開された3人組の銀行強盗犯の映像です───】
そんなアナウンサーの言葉とともに、強盗犯が映る防犯カメラの映像が全面に映し出された
彼らはまだ逃走しているらしいが、探偵の小五郎はそれをつまらなそうに見、その報道はテレビを切られ強制終了になった
小五郎「───ったく、朝からこのニュースばつかりだな!」