【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2
第4章 〜工藤優作の未解決事件(コールドケース)〜
ーーー第三者side
これは、遡ること10年前の出来事
とある公園で人が亡くなる事件が起きていた
立ち入り禁止の注意を表す黄色いテープの周りには大勢の人が集まっていて、その足元には小学生の男女の姉弟・新一と椎奈が父の事件解決を待っていた
しかし…
目暮「…え? 降りる? この事件から手を退くというのかね?」
小五郎とともに遺体を調べていた目暮が、拍子抜けしたような声でテープの外へ出る男・工藤優作を見る
優作「ええ。まぁ…」
小五郎「そんな小説かなんかに頼らず、我々警察だけでホシをあげましょう! 目暮警部補」
当時、この事件はマスコミでも騒がれていた。遺体のそばに書かれている「死」の文字が、連続猟奇殺人ではないか、と
しかし、優作はとても冷静で子供と何か話した後にそれを否定する
優作「大丈夫。これは殺人ではありませんから…」
小五郎「…え? でもこの死の文字は…」
優作「保証しますよ。───この、工藤優作が」
*
時は戻って、現在
椎奈「(えらく物騒で懐かしい事件思い出しちゃったな…)」
愛猫とマンションの前でマネージャーを待ちながら、椎奈は今でも鮮明に覚えている10年前の事件を思い出していた
椎奈「(確かあの後、事件は事故死って扱いになって…)」
?「どうしたんです? 難しい顔なさって」
椎奈「?!」
突然声をかけられた彼女が思わずバッと顔を上げると、ニコニコ笑顔から驚いた顔になり、申し訳なさげに笑っている安室が声をかけてきた
椎奈「安室さん! 」
安室「驚かせてすみません。何やら考え込んでる様子なので声をかけたのですが…」
椎奈「あ、気にしないでください。昔の事件を急に思い出して…、どうなったのか考えただけですので」
安室「そうですか…それにしても、あなたがまさかご近所さまとは予想外です」
椎奈「…へ?! ご近所?」
椎奈は目をパチパチさせて驚いたように返す。すると、頷いた安室が「僕は隣のマンションなんですよ」と隣を指差した
しかし、椎奈も安室もそんなことなどすでに知っていた
何せ、今の彼女の住まいは安室が紹介し、椎奈も近所と分かって引っ越したのだから