【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2
第17章 〜仲の悪いガールズバンド〜
*
平日の、学生なら放課後と呼べる時間帯のことである。
喫茶ポアロに、園子、蘭、世良、コナン、椎奈はいた。
彼女らの席の近くには、バンドマン二人組も来店している
園子「バンドだよバンド! 私たち3人とお姉さまで女子高生バンドやろう!」
椎奈「(あ〜…これ巻き込まれちゃうな)」
不意に机に身を乗り出し、園子が名案とばかりに声を上げた。その横で椎奈が苦笑いになる。しかも私、高校生じゃないのに…。と。
しかし、そんな彼女をよそに話はポンポン進んで行く。曰く、昨夜の番組に女子高生バンドの映画があり、影響を受けたのだそうだ。
何が得意、映画の登場人物に似てるから、と彼女たちは自分の楽器を決めて行く
気づけば園子がドラム、蘭がキーボード、世良がベースに決まった
世良「けどさ…バンドならあとギターがあるんじゃ」
その瞬間、園子の目がキラリと輝いた。その視線の先には、安室とカウンターにいるポアロの女性店員の榎本梓。キャトンとする彼女に、園子は期待の眼差しでギター担当を申し込む
けれど梓さんも女子高生に混ざるのは抵抗があるようだ。それにギターは難しい。経験もないのにこれから練習した所で、到底上手く行くとは思えなかった。それでも園子はめげず、
園子「ちょっと練習すればすぐ弾けるようになるって!」
挙句の果てにそんなことを言い始める始末だ。
?「んじゃ弾いてみろよ!」
隣の席から、バンドマンの男二人組のうちの1人がそう言ってきた。ニヤニヤと嫌らしい笑みを浮かべた男がケースからギターを取り出す
バンドマン「俺のギターを貸してやるからよ。携帯アンプに繋いだから音はすぐ出るぜ」
予想もしなかった流れに困惑する園子。椎奈は「園子ちゃん、やらなくていいから…」と椅子から立ち上がった
園子「で、でも…」
バンドマン「なんだ弾けないのか?」
結局、園子はその挑発に負けてギターを受け取ってしまった。そしてギターに付いてるバンドを肩にかけ、自身なさげに、緊張した面持ちで弦へ指を走らせる
そうして出た音はあまりにも情けない音だった
バンドマンa「なんだ出来ねぇじゃんよォ!」
バンドマンb「弾けねぇのにナマ言ってんじゃねぇよ!!JKがよぉ!!」
それを聞いた椎奈がピクリと眉を寄せた