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【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2

第16章 〜純黒の悪夢〜



ーーー某日

椎奈は1人で警察庁に訪れた。慌ただしい庁内の警察官に挨拶しながら警備企画課へ足を運び、村田と風見と会う

2人に促されて小さい個室に通された椎奈は、キュラソーの件について話し合った

遺体は無くとも表向き死亡扱いにされたキュラソーを逮捕し、得られた情報はいかほどのものか。それを聞いた椎奈は愕然とした


椎奈「情報が、ない…? どういうことですか?」

風見「厳密に言えば、キュラソーが我々に漏らした情報が既に掴んでいるものの大半で、不確かな情報を確信させてくれるものばかりでした。しかし、新たな情報は…」

村田「NO.2のラムや組織のボスの情報はなかった。隠している風にも見えなかった事から、本当に知らないんだろう」

椎奈「そんな…」


椎奈はキュラソーを助ける事で少なからず進展があるものと思っていた。何せ、彼女はラムの側近だ。その予想が大きく外れ、椎奈は困惑する


椎奈「キュラソーはラムの側近なんでしょう? どうして彼女はラムを知らないの?」

村田「多分、俺たちに捕まった時のための保険だろう…。側近であるキュラソーが捕まって万が一にも自分の事を漏らさないようにな。どうやら任務のやり取りも電話やメール越しらしいし」

椎奈「……そうですか」


ラムとはなんと用心深い人物だろう。側近である彼女を捕まえればラムの事やボスの事も少なからず分かると思っていたが、こんな未来さえ見越して自分たちの情報は一切残していない

水族館での戦いもあって全員がかなりの期待をかけていたが、なんとも言えない結果となってしまった…。







けれど、なにも彼女を助けたのは情報を手に入れるためだけではない。純粋に、ただ生きて欲しいという思いからだ


きっと彼女は、これを機に必ず罪を償って生きてくれるだろう。


椎奈はそう心の中で信じながら、この日持ってきたカバンに付いている白イルカのキーホルダーを穏やかな眼差しで見つめていた───



ーーー第三者side終了
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