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【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2

第3章 〜探偵たちの夜想曲(ノクターン) 後編〜




今までと同様、私が部屋の真ん中に立って携帯の音楽を流していると、安室さんが機械の反応に従ってベッドに近づきしゃがみこんだ

小五郎さんと蘭ちゃんも下を覗き込むが、私はそんな気になれず見守ることにした


安室「どうやら、盗聴器はベッドの下のようですね…」

小五郎「でっけぇスーツケースが押し込まれてるな」


「ちょっとどけ」と小五郎さんが安室さんをベッドから遠ざけ、スーツケースを出し始めた


小五郎「くそっ、なんだこの重さは…っ」


小五郎さんがそんな文句を垂れながらもズルズルと少しずつ引きずりながらケースを出してくれる

やっと全体が出てきたところで、小五郎が息をついた


小五郎「ふーっ盗聴器はこの中だろうな」

蘭「臭いの元もそれみたい…」

椎奈「だね。なんかまた一気に臭いがきつくなったし…」


その正体を考えるだけで、異臭の効果もあってか気持ち悪くなってくる

しかし、ここで部屋を出てこの世界の出来事から目を背けるのはいけない気がした

それに、安室さんはきっとこの臭いの原因に気づいてるはずだから


安室「とにかく、開けてみましょう」

椎奈「……」


その彼が誰にともなくそう促すと、小五郎さんがスーツケースの両サイドのロックを外し始めた


そんな光景さえ私にはゆっくりに感じ、無意識に唾を飲み込み、心臓がバクバクと嫌な音を立てる。

しかし、そんな恐怖心さえ視界の端にいる彼をチラリと見れば僅かに薄らいだ気がした


すると、その間にロックが外れたのか、スーツケースはいよいよその中身を晒すことになる……



蘭「えっ…?!」

小五郎「なっ…?!」

安室「?!!」

椎奈「ひっ…!」



ガバッと開かれたスーツケースの中身に、愕然とした全員が小さく声を上げて目を見開いた

心の準備を整えていた私さえ、口を手で覆い『初めて目にする』遺体に体が震える


そして次の瞬間───


2人の女の大きな悲鳴が、このマンションに響き渡った……
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