【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2
第14章 〜異次元の狙撃手(スナイパー)〜
ーーー第三者side
東京にそびえ立つ、ナンバーワンの高さを誇るベルツリータワー。
360度ガラス張りになった展望台フロアで、少年探偵団と蘭、園子、博士、椎奈、安室は外の景色を興奮気味に眺めていた
園子「どう? 我が鈴木財閥が総力を挙げて建てたベルツリータワーからの眺めは!」
蘭「すごいよ園子!」
椎奈「全部小さく見える!」
安室「ありがとうございます、園子さん! 他の皆さんはともかく、僕まで誘ってくださって…」
園子「いーのいーの! 気にしないで安室さん!」
全員がこの眺めに興奮するのも無理はなかった。何せ、今日はベルツリータワーのオープニングセレモニーであり、関係者以外は入れないからだ
「感謝してよ〜」と園子が言えば、子供たちは嬉しそうに返事していた。椎奈のカバンに隠れるユキも「にゃ!」と小さく鳴いた
小五郎「な、なぁ…そろそろ降りねぇか?
蘭「何言ってるのお父さん! まだ上がって来たばっかじゃない!」
しかし、小五郎だけは違ったらしい。彼は景色を見ようとせず、距離を置いていた立っていた。我慢の限界らしい彼は人目も気にせずに叫んだ
小五郎「ああああ!! なんでまた俺はこんな高いとこに来てしまったんだあ?!」
蘭「お父さんもこっち来なよ! すっごくいい眺めだよ!」
小五郎「ふんっ! バカ言ってんじゃねぇ!」
もう帰るからな、とエレベーターの方向らしき場所に向かう小五郎。それを呆れる蘭だったが、ある事に気づくと小五郎を挑発し始めた
蘭「じゃあ、床見ても平気よね?」
小五郎「え…床…?」
言われるまま、小五郎は床を見た。すると、そこも真下を覗けるようにガラスで透けるようになっており、それを見た小五郎はカッと目を見開き絶叫とともに走り出す
小五郎「ゆ、床がねぇぇえ!! 怖い、怖い、怖い、怖い……!! 高いの怖いよ〜〜!!」
蘭「ちょっとお父さん?!」
娘の声も届く事なく、大勢の人の間を器用に通って小五郎は逃げていった。そして数秒後、どことなく小五郎の悲鳴が聞こえた気がした
その一部始終を眺めていた安室と椎奈は、もはや苦笑いしかできなかった
安室「…なんだか、毛利先生がかわいそうですね」
椎奈「ええ。小五郎さんって高所恐怖症だから…」