【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2
第13章 〜緋色編(交錯・帰還・真相)〜
質問に質問で返して見た。頭のいいこの子だ、こんなこと聞かなくてもきっと雰囲気でつかんでいる
すると、彼はほんの一瞬だけ鋭い目を俺に向けた
コナン「…泣かせたら許さない」
降谷「…!!」
コナン「───って、新一兄ちゃんなら言うんじゃないかな? 僕、子供だから分かんないや!」
目を見開く俺に無邪気な笑顔を浮かべてそう言うと、コナンくんは椎奈とメニュー表を見て話し始めた
一方の俺は、さっき一瞬だけ見せてくれた子供らしからぬ表情を頭に浮かべ、ニヤリと笑う
降谷「(…へぇ。いったいどう言う原理かは知らないが、これは驚きだ…)」
コナン「安室さん。僕、コーヒーとレモンパイがいいなぁ」
降谷「ええ、かしこまりました。ところでレモンパイは君の大好物かな? ほぼ毎回頼んでるよね…
───工藤新一くん?」
その瞬間、椎奈が紅茶でむせ、コナンくんがピシリと固まった。
「ゲホッゲホッ…な、何行ってるんですか安室さん!」「ぼ、僕は小学一年生だよ? 新一兄ちゃんなわけないじゃない!」と2人は目に見えて焦りながら俺をごまかそうと必死になる
それにクスクス笑いながら「ええ、そうですね」なんて笑いながら注文の品作りに取りかかれば、2人して安堵の息を漏らす気配がした
降谷「(バレバレだよ、2人とも…。息もピッタリだし)」
おまけに納得もいく。高校生探偵で有名な工藤新一なら、赤井を匿えると
気になっていた少年の正体にたどり着き気分が高揚していた俺は、この時だけはと、組織のことを頭の隅にやった
組織のNO.2───RUM(ラム)
性別年齢ともに不明な組織の大物が動き出した、苦しい黒の時間を忘れるように……
ーーー降谷side終了