【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2
第2章 〜探偵たちの夜想曲(ノクターン) 前編〜
私がリビングに入ってみると、そこにあった机の上は食事をしたままの状態で散らかっていた
小五郎「これはまた随分と…。宴会か何かで?」
樫塚「はい。大学時代の友人が3人集まって。すいません、散らかっていて…」
椎奈「いえ、お構いなく」
抱えているユキに異常に擦り寄られながら、私は何気ない言葉を返した
隣のキッチンに引っ込んだ彼女に蘭ちゃんが声をかけ、二言ほど話した後ぐらにふとテレビがつけられた
小五郎さんがリモコンを取っていた
チャンネルはとあるニュース番組になっていて、その内容は…ーーー
蘭「うそ! もうニュースになってる!」
椎奈「まぁ、現場が現場だものね…」
実際のところ、私は遺体を見ていないがあまりこのニュースを聞いていい気はせず顔を顰めた
小五郎さんもそうなのか、すぐにチャンネルを切ってしまった
すると、蘭ちゃんが「あ!」と何かを思い出したようで急いで携帯を取り出した
蘭「お母さんが心配してるよ! 携帯の電源切ってたから…」
さっそく電源を入れたらしく、慌ただしく操作する蘭ちゃんを苦笑いで眺める私
私は特に連絡する相手もいないため、まだまだ擦り寄ってくるユキの頭を撫でていると、なぜか私のズボンのポケットに携帯の振動が
椎奈「( ?なんか電話きた…。そういえば取り調べ中も振動があったような…)」
そんなうろ覚えの記憶をほじくりだしながら、ポケットの携帯の通話ボタンを相手も確かめずに押した。すると、
世良【なんで何回も電話したのに出ないんだよ!! なんかあったのか心配しただろ?!!】
椎奈「世良ちゃん?!」
なんと、私が電話に出た相手は女子高生探偵の世良ちゃんだった
携帯を耳に当てた途端に叫ばれ思わず離してしまうが、訳を話さなくてはと再度耳に当てる
椎奈「ごめんごめん世良ちゃん! 事情聴取に立ち会っててマナーモードにしてた…。でもなんで私に電話? 普通蘭ちゃんあたりじゃ…」
世良【蘭く……聞いて……家に…】
椎奈「えっ、世良ちゃんなんて? 電波が悪いみたいでうまく聞き取れない」