【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2
第8章 〜怪盗キッドと赤面の人魚〜
コナン「二つ折りの携帯は磁石で開閉してるのもあるから、あの時蘭姉ちゃんのそばに強い磁石を持ってる人がいたんだと思うよ?だから蘭姉ちゃんの携帯が磁力を受けて閉じられたと勘違いして画面が消えたんじゃない?」
世良「でもあの時蘭ちゃんのそばにいたのは…」
椎奈「私と」
コナン「僕と、園子姉ちゃんと…」
2人「「おめぇだ / あなた よ。怪盗キッド!!」」
不敵に笑った姉弟と、呆然となる世良……基、怪盗キッド。
一瞬の沈黙が3人の間に流れた
しかし彼は肩をすくませ諦めると、今度は素の声で話始める
キッド「…久しぶりだな、名探偵。そして初めまして、美しいレディ。どこから気づいてたんです?」
椎奈「きっかけはさっき言った磁石。蘭ちゃんのそばにいたのはあなただったもの」
コナン「あの時おめぇ、左手に磁石を握ってただろ? おめぇが最初に次郎吉さんの頬をつねったり、ボディチェックを組みになってやろうと提案しなきゃトリックは成立しねぇし、もっとも、そのおかげでおめぇがキッドだと確信したんだけどな」
キッド「? 外見は大してかわんねぇんじゃ…」
椎奈「ボディチェックを一緒にやろうと私たちに誘われた時驚いてたのも、自分が二番目に年上だとおもったのも、世良ちゃんが一学年上の男だと思ったからでしょ?」
キッド「え、《世良ちゃん》…? まさかこいつ、女だった?!」
椎奈「ええ。でもこの前のベルツリー急行ではこの子…新一ともどもお世話になったことだし…。何も盗んでないから見逃してあげる」
コナン「俺たち姉弟はね?」
キッド「え、姉弟? まじかよ……ん?」
ダダダダ…と誰かが走ってくる足音に、笑顔の私たちにハテナを浮かべていたキッドはそちらを向いた
するとその直後、彼の頭に強力な蹴りが繰り出されたのだ。転がるように飛ばされたキッドに顔を引きつらせ犯人を見ると、なんと下着姿をした本物の世良真澄だった
世良「てめぇ…よくも僕にスタンガンを…!!」
園子「世良さん! 下着下着! 丸見えよ?!」
後から駆けつけた蘭と園子が、タオルを持ってやってきた。
するとその時、ボンッという音がしてその場には世良の服だけが残り、キッドは宵闇の空を羽ばたいていた───