【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2
第8章 〜怪盗キッドと赤面の人魚〜
ーーー鈴木大博物館
園子「さあさあ、お立ち会い!」
多くの客が列をなし中に入れるのを今か今かと待ちわびるその外れで、園子ちゃんが高らかに言ってコーラの缶を取り出す
開封済みの、クシャクシャに潰されていた缶だ。
突然始まったマジックショーに、一緒にいた私と蘭ちゃんと世良ちゃんとコナンくんはハテナ状態だった
園子「取り出しましたのは、一本の缶コーラ! ご覧の通り潰れてて、中身はもう一滴も入っておりません!」
彼女の言う通り、逆さに降られてもコーラは出ない
園子「それを、私の念力で!」
そう言うと、彼女は力を注ぐように缶に手を近づけ、「はあああっ」と力み始めた。
わかりやすく言うと、ド○ゴンボー○の悟○のカメ○メ破を打つ構えに似ている
すると、潰されていた缶はどんどんもと通りになっていく。
それを見た蘭ちゃんが目を見開いて驚いた
蘭「?! 戻った?!」
園子「へっへーん! もちろん、こうやって指で撫でると…。プルタブも復活して」
蘭「え?! 嘘?!」
園子「コーラもちゃんと入ってるわよ!」
椎奈「(へぇ〜)」
彼女の言うとおり、指で撫でるだけでプルタブの穴は消え、缶コーラを受け取った蘭ちゃんの反応からしても中身は入っているようだ
蘭ちゃんも世良ちゃんも「すっごーい!」や「やるなぁ!」と園子ちゃんを褒め称えている。私もその光景を見て微笑んでいた
蘭「どうやったの?! 教えて!」
園子「へーん! ダメ」
そうやって自慢げな顔で断った園子ちゃんは、次いで「あわよくばキッドの前で披露して、驚かせるつもりなんだから!」と満面の笑みで告げた。
見るからに成功して嬉しそうな園子ちゃん。しかし、そんな細やかな願いをもクラッシュしてくる悪魔が今日もそばにいた
コナン「ぜんぜん驚かないと思うよ」
園子「…へ?」
コナン「だってほら、園子姉ちゃんの指に黒いシールがくっついてるし、それにその缶小さい穴が二つ空いてた跡があるし」
椎奈「(ちょっと、新一?!)」
何を言いだすんだ、と私がコナンくんを見れば、園子ちゃんの指のシールを見せる悪魔(コナンくん)と缶コーラを確かめる蘭ちゃんが見えた