【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2
第7章 〜甘く冷たい宅配便〜
安室「病院だよ。凍傷になりかけているなら検診しないと…」
安室はそう言って、近くに立つポーッと自分を見ていた光彦にドアを開けるよう頼んだ。光彦は言われた通り慌てて助手席のドアを開けてイスを倒すと、安室が椎奈をそこに寝かせる間に自分が着ていた上着を椎奈にかけた
安室「? 光彦くん、これは…」
光彦「椎奈さんに貸してもらってたんです! 僕が灰原さんに上着を渡して薄着だったから、椎奈さんが自分は大丈夫だって言ってこれを…」
安室「!!そうなのか…」
言ったきり落ち込んでしまった光彦。安室は彼の頭をポンポンと撫でると、励ました
安室「大丈夫さ。椎奈さんがこうなったのは君のせいじゃない。それに、彼女も君を凍傷にさせずに済んだとホッとしてるはずだよ」
光彦「!!」
光彦が安室の言葉に驚いて顔を上げると、彼はいつも通りにニコリと笑って助手席のドアを閉めた。そして、まだ終わっていない犯人の縛り上げを始めた───
ガムテープで犯人を拘束し終えると、それを見計らった子供達が大はしゃぎする
元太「でもスゲェな、お前!」
光彦「あの暗号を見て来てくれたんですよね?!」
安室「レシート?…猫の首輪についてた妙はレシートなら、風に飛ばされてしまって見つけられなかったよ」
全員「「え?」」
安室「ここを通りかかったのはたまたまさ」
元太「なんでぇ…」
歩美「じゃあさ! 探偵さんも椎奈さんの診察終わったらハカセん家でケーキ食べる?」
コナン「「いっ?!」」
歩美ちゃんの急な言葉に、コナンは目に見えて慌て始める。そしてそれを知ってか知らずか「へぇ、ここが噂の阿笠ハカセの家ですか…」と門の方に近づく
しかし、彼は家をじっと見上げただけで中に入るのは遠慮した。
そしてそのまま車に乗り込むと、彼は椎奈を乗せて病院に連れて行った。
工藤邸の窓からその光景をじっと見る男の視線に、見て見ぬ振りをして───
ーーー第三者side終了