第2章 会いに行くから、お姉ちゃん。
「まぁまぁ。そう怒らないでください妹さん。早い話、神恵さんは私の上司にあたります。志節団副団長、神恵。ネットで検索しても出てきます。」
神楽の怒りにも動じず、新八が持ってきたお茶をズズズとすすり、瑠樺はポツポツと語り始めた。
「どういう経緯で志節団に神恵さんが入ったのかは知りません。私が拾われた頃には既に副団長として働いていたので。地球には休息も兼ねて1週間程度。その間に神恵さんは妹さんに会うと準備しておられましたが、地球に着いた途端にアホが祟って病院に運ばれました。」
「いやアホが祟って入院って何?どんだけアホなのその人。脳みそ詰まってなくて倒れたとかそういう感じ?」
銀時が横槍を入れるが、瑠樺はそのまま続けた。
「大体そんな感じです。昨日の夜に戻ってきたと思ったら、今朝方また飛び出していきましたよ。てっきり妹さんに会いに行かれたと思って、様子を見に来たら居ないのではこちらが拍子抜けです。」
神楽は黙ったままだった。下を向いて明らかに落ち込んでいるような素振りであった。
「ってか妹さん……って、その神恵ってやつ神楽の……」
銀時と新八は神楽の方を向いて2人同時に瞬きをした。
「その通りアル。私のアホ姉貴ネ。」
「「あ…姉貴ィィィィィィ!?!?!」」
2人の叫び声が万事屋の外にまで響き渡る。
「間違いなく私のアホ姉貴アル。ドアホなところはどうやら変わってないようアルナ。」
「…ふふ。神恵さんのアホは生まれつきですか。あの人は仲間や家族のためなら、目の前の誰でもない人の為に何ふり構わず行動する。そういうアホですよね。」
冷たく言い放った神楽に対して、瑠樺は少し笑いかけながら答えた。神楽はそれを怪訝そうに睨んだ。
「今ここにいないのも、多分成り行きで何かしらアホやってるんだと思いますよ。少なくとも、神恵さんはあなたの事をいつも思っていました。暇さえあればご弟妹の話ばかりしていた人ですから。決して、会いたくなくて今ここにいないわけじゃないと思いますよ。」
神楽はその言葉にハッとする。神楽もまた心配だったのだ。今ここにいない姉はなぜ自分に真っ先に会いに来ていなかったのか。そんな不安と心配を瑠樺は見透かしたように微笑んだ。