第30章 ゲームクリア
ケイト「スキルに頼り過ぎだ。
私の必殺技は…型に当てはまったそれじゃない。
音速をも超える、誰も追いつかないほどの「圧倒的な連撃」だ」真剣
うつ伏せに倒れ伏したままの彼を見下ろしながら
真剣な表情で静かに語り出された言葉に、周囲のざわめきは頂点に達した。
松野『圧倒的いいいいい!!
まさに一瞬の攻防!そのやり取りの末にやられました!!』
『おおおおおおおおおおおおおおお!!!!』
圧倒的過ぎる光景に周囲は沸きに沸き踊り、未だうつ伏せのままのキリトが一人残されるまま
ケイトは一人私の下へと、闘技場から待合室へと立ち去って行った。
キリト「くそっ!!」
松野『ですが見事な健闘!これほど彼女に食い付いた人は見たことがありませんでしたああ!!』
最後に褒められる中、悔しそうに顔を歪めつつ地面を叩いた彼は立ち上がり
右短剣を返しに待合室へと走り出しました。
変な所で抜けているのが玉に瑕ですね、本当に;
それから程なくして私とアスナの試合は始まりました。
それもまた熾烈が極まるもので
アスナは《縮地》と同時に《フラッシング・ペネトレイター》を使用。
咄嗟に《縮地》と共に《一閃》を繰り出したことでカウンターに成功。
結果、僅か数秒で勝利しましたが
本当に際どく、とても肝を冷やしました。
松野『さあ!優勝決定戦!!最終!!
両プレイヤーの入場だああああああ!!!』
『おおおおおおおおおおおおおおお!!!!』
クレハ「いよいよ…ですね」微笑
ケイト「ああ」微笑
すたすた
しっかりと地を踏みしめて歩きつつ、入場する瞬間…私達は、言葉を交わした。
『わあああああああああああああああああああああああ!!!!』
数多の歓声が上がり、コロシアム中に響き渡るそれに圧倒されかける中…
ケイトは堂々と私だけに向き合い、とても嬉しそうに微笑んでいた。
それに私も…微笑み返した。