第5章 開拓者
3月に入った頃、俺はケイトに会うために
ケイトが作った食堂兼料理人育成場へと顔を出した。
だが、そこにケイトはいなかった。
キリト「?アスナ、ケイトは?」
アスナ「えっと…それが^^;」
キリト「?(何で言い辛そうにしてるんだ?」眉をひそめる
アスナ「2月頃、前に『音楽だー!』って突っ走っていって
それで今度は…『レジャーランドだー!』って行っちゃったの;」
最初こそ言い辛そうに引きつりながら笑っていたが
そう言いながら、ただただ苦笑を浮かべるアスナに
俺は息抜きも兼ねて誘うことにした。
その頃、ケイトの二つ名が《白い流星》の他に一つ増えていた。
それは、《開拓者》――
思いもしない方法で瞬時に打開し、新たな攻略法を生み出し
未発見のそれらを次々に明かしていくその様から
その二つ名がつけられた。
例えば…
ケイト「あのさ。
私はその場ですぐにメンテナンスできるし、回復結晶を沢山持ってるから、サポートも兼ねて前衛と後衛の間にいるよ。
死人を限りなく0にしたいから。
前衛が危なくなったらすぐに割って入るし、後衛が危なかったらすぐ止めれる。
でもって、攻撃力が強いボスの場合は
私がヘイトを稼ぎ続けるから、その私が攻撃してる部位以外から全員でスキルを放って。
交互に入れ替わるように、二人一組でスキルを次々に出し合うって感じで。
私がそっちへ気を向かせないように眼前を攻撃しまくるし、もし私へ攻撃されても避けまくるから安心して攻撃に専念して」
そういった助言から、サポート役も攻略に参戦させることになった。