第30章 ゲームクリア
松野『昼の初戦は最強VS最硬だああああ!!!!』
『うおおおおおおおおおおおおおおおお!!!』
松野『事実上の決勝戦だああああ!!!
初っ端っから燃えるぞおおおおおおおおおお!!!!』
『いええええええええええええええええ!!!!!』
よくもまあこれだけ叫び声を揃えられるものですね…;
それに感心する中、昼休憩が挟まれました。
昼休憩終了5分前…
松野『知っての通り光の使用は禁止!!
それ以外の超実力勝負!!果たしてどうなるうううう!!!?』
ざわざわと騒がしい中、闘技場の中央で二人は互いに構えたまま向かい合っていました。
開始数秒前、ごくりと唾を飲み込む音、汗が流れる感覚
場内の全てが、二人が放つピリピリとした空気を感じ取っていました。
開始の音が鳴り響いたと同時に両者は動いた。
互いへ向けての跳躍による一足飛びと共に、双短剣と盾がぶつかり合う。
その僅か一瞬前
ヒースクリフ「!!」
その一瞬で、ケイトは差し出していた左短剣を自身へと引き戻しながら
ワザと右斜め前下へと跳躍で跳び、盾を空振りさせた。
キリト「うまい!」
クレハ(流石です、一瞬にしてケイトの意図がわかったようですね(微笑)
盾は重い、ヒースクリフのものは硬いからこそ特に。
ぶつけるつもりで前へ差し出した後、空振れば自身の手元へ戻るまでに一瞬余分に時間がかかる。
その一瞬こそが、勝負の分かれ目!!)
一瞬とはいえがら空きになったヒースクリフの左後ろ半身。
そこ目掛けて跳躍と共に左短剣で突くように切り裂く、はずだった。
その瞬間、世界が静止したように感じた。
だが、盾だけが早く動き、その左短剣を防いだ。他の人はどうやら気付いていないようだ。
ケイトとヒースクリフの二人を除いて…
盾で弾いた直後、間髪入れず盾の影から剣による攻撃スキルを出そうとした瞬間
ケイトは盾に弾かれた直後、即座にその受けた力を利用しながら後ろへ跳躍。
難無くかわし、その勢いのまま壁際までバク転し続け、壁へ刺突連斬をすることで壁を駆け上がり
瞬時に端まで登ったと同時にキャンセルすることで壁に突き立てた状態のまま止まり
ケイトは何を考えているのか、その短剣を足場に上からヒースクリフを見据えていた。
それはまるで睨んでいるようにも見えた。