第29章 遭遇
それから二人は数分ほど話し合った後
『ボスの味を憶えさせてみよう』という結論に至ったらしい。
ケイト「大丈夫!私が75層エリアのボス先遣隊として行くから!b」
クレハ「本当に大丈夫なんでしょうね?;」心配そう
ケイト「うん!」こっくり
で、行かせてみた結果……
瞬く間に転移門の数値がどんどん上がっていき、僅か数分で80階層まで行けるようになった。
そして人を集めてから、事態が起こってから10分後…
最も高い階層に着いて、探索スキルで得た《追跡》を使用してケイトの足跡を追いかけ続け
ケイトとミーすけに出会った頃には……
ケイト「きゃっはっはっはっはっは!!きゃっはああああああああ!!!!・・」黒高笑い
ミーすけ「ぐおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおん♪」
喜々としてボスの残骸の上に立って、笑い叫ぶケイトとミーすけがいた。
で、『Congratulations!!』の文字が煌々と散っていった。
その後日、ウィークリーアルゴにこんな文面が躍った。
『90層ボスが、一人と一匹によって倒された』
『瞬く間に90層まで突破!91層転移門アクティベート!!』
『75層ボスを瞬く間に撃破し、90層ボスまで僅か十数分で撃破し続けていった。
地下階層にいるボスの息子、ミーすけがケイトによってテイミングされ、ケイトと一緒になって暴れ続けたという』
無論、後に問い詰めることになったわけだが…
ケイト「いや…それが……;
ボスの味をすっかり覚えたみたいで、また食べたいって癇癪を起こすんだ。
『食べさせて~!!』って。
でもって戦ってみると、あんまりにも容易く倒れてくからつい…;」
『なるほど…;』
上機嫌にのどを鳴らしながら眠るミーすけに、納得せざるを得なかった。
ただ、ミーすけにとっては「250レベルのモンスター」がうじゃうじゃいる地下階層であってもなお
あまりにも退屈だったようなので、わざわざ圏内の入口の真ん前で待っていたのでは?
との解釈が出てきた。
実際、それは当たっていたようで
ケイトに会った瞬間に懐いたのもきっと、自分よりも強いと感じ取ったが故のものなのだろう。
という結論に至った。