第29章 遭遇
キリト「開けるぞ」
アスナ「ええ」
ユイ「はい!」
ケイト「ユイは知らないんだよね?」
ユイ「はい、私も知らない未開エリアです!」
思わず真剣な表情になるユイをよそに、俺とアスナは揃って扉を開けた。
そうして地下1層なるエリアに辿り着くと…
そこは、《地下階層》という一つのエリアでしかなかった。
でも一番の問題はそこじゃなかった。
ケイト「?真っ暗だな」とことこt
どすんっ
入口の真ん前に巨大なものがあった。
いや、普通にしていて全長2.3m、両足で立たせると全長5.7mの『翼を生やした《白い獅子》』がいた。
あまりに真っ暗だったからか、最初それは真っ黒に見えた。
そして攻撃してこないため…
ケイト「?私と遊びたいのか?」
「ぐるるるるるるる」
キリト「戦闘準備!!戦闘準備を!!;」
その瞬間、その動物からの噛み付く攻撃を
ジャンプで紙一重でかわすや否や、拳一発で倒した。
それはケイトが生み出したシステム外スキル、爆裂拳(394ページ参照)だった。
そんな折、ケイトへ
『30秒以内に名を決めて下さい』とのメッセージが来た。
アスナ「え!?何これ!」驚&汗
キリト「驚きの連続だな;」汗
ユイ「どうやらテイミングに成功したようです。
この子の個体の場合、倒すことが条件だったみたいです」
キリト「そ、そうだったのか。ケイト、名前考えたか?」
ケイト「グリフォン。なんか違う。
ライオ
レオ
ありきたりだ…」う~ん
腕組みしたまま考え込んでいた。
アスナ「時間がないわよ!」
キリト「あと5秒!!」
ケイト「う~ん…決めた!」
命名:ミーすけ
どどん
『!!!!!??;』
キリト「どう見てもミーすけって風貌じゃないだろ!!;」
ケイト「だって猫っていったらミーちゃんでしょ?
で、オスだからミーすけ。
ね?ミーすけ♪」
ミーすけ「ぐぉおおん♪」
そう呼ばれた翼を持った白い獅子は、ご機嫌よさげに鋭い咆哮と共に炎を吹いた後
ケイトへ何度も何度も身体を擦り付け、頬ずりをし続けていた。
こうして俺達は、未知との遭遇を果たしたのだった…;
え?名前、本当にそれでいいのか?;←内心の呟き