第29章 遭遇
ユイ「ケイト姉ちゃんのお陰で助かりました。
ケイト姉ちゃんと、パパとママの周りは笑顔で溢れてます。
ケイト姉ちゃんが今まで「自殺しようと負の感情にとらわれる人達」を助けてきた光景、ちゃんと見てました。
その死に泣いて、それを減らそうと頑張って、見ず知らずの人まで助けようとしてくれた。
そのお陰で、死人は非常に減ったし、たくさんの人が笑顔を取り戻したんです!
皆が笑顔になれる、温かい社会を作ってくれたのは他でもないあなたです。
だから、お願いです…
これからも私の代わりに、皆を助けて喜びを分けて下さい」
ケイト「嫌だ」きっぱり&じと目
ユイ「え?」
キリト&アスナ『ええええ!!!?;』
アスナ「ど、どういうこと?ケイトちゃん;」汗
キリト「そこでそういうこと言うか?;」汗
ケイト「いや、はっきり言って私じゃ無理なことあるし」
『え!?;』
ユイ「ど、どういうことですか?嫌だってえっと?;」おろおろ
ケイト「…お前を笑顔に出来てないじゃん」
『!!』
ケイト「たとえ他の人が笑顔になったって、全員が全員ってわけじゃないだろ?
一緒に居て楽しい人っていうのは、人それぞれで相性あるし
一人だけで全員と合って一緒に笑えるなんて、そりゃただの理想論だ。
現実的じゃない。
だから、目の前にいる大事な人を笑わせられればそれでいいだろ?
気の合う人と一緒に遊んで、笑って、時には泣いたり哀しんだりしてさ…
そうして、今ってもんを築き上げてくものなんじゃないの?
いきなり全員笑わせ続けろなんてそりゃ無理だし嫌だ。
合わん奴は合わんし、無理やり合わせててもお互い気まずいししんどいだけ。
それじゃあ互いに心から笑えないだろ。
だから、そういう役割はもっと別にいるし、そいつにとって大事な奴だろうから。
まー何が言いたいかって言うと、最適な人は他に居るだろ」
『あ…(そういう事か』
そう合点が行った後、ケイトは右手の人差し指で地面を指さした。
まさか地面が笑わす?違うよな。