第29章 遭遇

ケイト「ここにいる『全員』だよ（地面を指さす）

アインクラッドで暮らす全員！
その中になら、ほんの僅かでも合う奴だっているだろ（微笑）


私一人だけだったら、『つまらん』『合わん』って思う奴だって絶対いるだろうしな。

きっと、それは誰だってそうなんだと思う。

だから私一人で笑わせてるんじゃない。皆のお陰で笑えてるんだ^^」にっ


そう笑うケイトは、本当にカッコよかった。



アスナ「かっこいい//」うるうる

キリト「今すぐにでも惚れちゃいそうだな//」苦笑

ユイ「なるほど！確かにそうですね！目から鱗です！//」キラキラ

そう瞳を輝かせながら感心するユイに、ケイトはしゃがんで目を合わせながら言い聞かせてくれた。


ケイト「だからそう一人で抱え込むもんじゃないぞー？

その為に生まれたか何だか知らないけどさ、
お前のやりたいことやれなきゃ、意味はないだろ。

無論、その意義の為に頑張ったって『生きてる』なんて言えない。


だからユイ、お前がしたいように生きろ。

人にある程度迷惑かけないで、自分なりの進みたい道を見つけてさ」なでなで

ユイ「んー…難しいけど頑張ります！」ぐっ

ケイト「うん^^

それにさ、助けるって行為だって一人だけじゃ成り立たないんだぞ？
一人だけじゃ限界だってあるし、目が届かない場合だってある。
私だって一人一人に訪れて回ってって、同じ志を持つ人達が集ってようやくできたんだからさ。

私が動き出さなきゃって言う人が多いけど、協力してくれたことが一番大きいって私は思うよ。
だってそうじゃなきゃ、途中で重責に押し潰されて頓挫してたと思うし^^；」気まずそうに後ろ頭を掻く


そうか…ケイトは

ケイト「喜びだってそうだ。
一人だけじゃ生み出せないし、合う人同士でなきゃ出せない。

一緒に過ごして、思いもしないことが起きて、楽しいって感じて…
私はきっと、クレハじゃなきゃダメだった。

そうでなきゃ、自殺を止められなかった重責で死んでただろうから。

それでも笑ってここまで来れたのは、その支えがあったからだ。
そしてそれはクレハ以外では無理だった。


だからさ、その…

うまく言えないけど、皆のお陰で今笑えているから。

そんな笑わせることを一人に背負わせる必要はないんだぞ？背負う必要もさ」


ユイを助けたいんだ。