第28章 運動会
ケイト「正確に言うとね、5秒前から段々と縮まっていくと
その時点に感じる痛みは相手のつもりによって複数あるんだ!
で、その中で本命の攻撃による痛みがじくじくと強くなってくる感じ!
だからそれを目安にしてかわしたり、タイミング合わせて弾いてパリィしたり…
って聞いてる?」
クレハ「ええ、聞いていますとも(ふっ」微笑&目を伏せる
ケイト「?なんか心ここに非ずって感じだったけど」眉ひそめ&首傾げ
クレハ「いえ…その…
随分と、遠くまで来てしまったのだと思いまして//」
ケイト「あー…
確かに、あの出会った頃からすれば、本当に変わったよね。
皆ピリピリしてて、自分のことばっかで…余裕なんてからきしだった。
早く攻略して現実に帰るんだって、そればっかりで。
肝心の待つことになる他の人達がどうなのかなんて、目を向けてやれてない人が圧倒的に多かった。
余裕なくして、死のうとして、止めれなくて哀しんで、力になろうとしてなれなくって…
たくさん…たくさん、あったなあ」遠い目
クレハ「…ええ、そうですね。
中でも、生命の碑を前にして自刃しようとされた時は特に」じろ
ケイト「ばっ!)あの時はすみませんでした;(土下座)
あの時は…本当に、いっぱいいっぱいだったんだ。
クレハのことを考える余裕なんてなくって、泣かせちゃった。
ただ助けたくて、それでも自殺する人はいて、止めれなくて、歯がゆくて、自分なんていても居なくても同じだなんて思っちゃって…
ごめんな、こんな不甲斐ない私で」俯く
クレハ「逆です」
ケイト「!!
え!?」顔を上げる
クレハ「あなたが居なければ、死んでいた人の方が遥かに多いんですよ?
あのケイトの一言から始まった革命は
周囲の命を、自殺しようとする環境を、大きく動かした」