第28章 運動会
クレハ「ほら、立って。一緒に進んでいきましょう。
まだやれることはあるでしょう?
それに目を向けて、共に行きましょう」
ケイト「うんっ;」こっくり
クレハ「第一、あなたが死んだらどう邁進しろというのですか」ぼそ
ケイト「ごしごし)うん;
…大丈夫、元気出てきた!」ぐっ!
クレハ「その意気です!」ぐっ!
それから私達は修業に料理に励ましにと、たくさんの時を共にしてきた。(428~431ページ参照)
攻略等で一時的に時間を分かつ人たちとは違い、毎日を共に過ごしていた。
と言っても、基本は私も共にトラップ部屋で過ごしていたのですが
トラップ部屋が現われてから封鎖テープで元々無い状態へするという方針になってから
宿屋で共に同室で泊まることが多くなりました。
でもその内、一々払うのが面倒だとケイトが言い出し
1層にある食堂の近くの建物を買い取り、宿屋を開いたのです。
「コルが足りなくて宿に泊まれず食べれない人」や
「宿に閉じこもりたくても出来ない人」を受け入れるだけでなく
やりたいことが見つかるまでここに居ていいと、居場所を無償で与えた。
無論、料理も共に。
最初は色んな職を紹介しつつ合ったものを薦め、食堂に泊めるなどしていた。
でも最終的にはケイトが自費で大きな建物を買って、無料で泊まれる場所を提供した。
泊める条件は、ここでちゃんと生きること。
やりたいことやって、楽しんで、死なないこと、プレイヤーを殺さないことだった。
そのケイトが作って提供しているその泊り場は11層にて新しく、後のレジャーランドの隣に作られ
2023年2月中旬を過ぎた頃に『無料宿場』と正式に呼ばれるようになった(98,106ページ参照)。
その頃には既に私とケイトは別れており、正確には2023年1月3日に『互いの為』と涙を呑んでいた(858ページ参照)。
それでも一緒に居ることが多かった。
修業による手合わせが多く、素材の提供が次に多かった。
その想いに蓋をすることはできても、消し去ることも捨て去ることもできなかった。
でもケイトは結婚できないと諦め切っていたようで、それでも互いへ抱く想いだけは同じでした。
だからこそ私が結婚したいとプロポーズした時
できるのだと理解した時、ぼろ泣きしていたのでしょう(792ページ参照)。