第28章 運動会
ディアベル『いよいよラストスパート!!
通り名の通り《白い流星》の如く!ダブルで駆けていくううう!!』
松野『二つの牙が白組へと襲い掛かる!
果たしてこの結末は!!?
一体どうなるうううううう!!!!??』
観客『おおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!』
白組青組関係なしにヒートアップしていく最中、私達は目の前のことに集中し切っていた。
足を滑らさぬよう、踏み外さないよう、常に意識を集中しながら目標地点だけを見据え
全てをかけて、文字通り『走った』。
ケイト「(大網の)端を投げろおおお!」
エギル「おう!!」
『させるな!!』『止めろおおお!!』
『押し切れえええええ!!!』
白組と青組の叫びが響く中、白組の人達が私達へ目掛けて殺到した。
白組優勢という状況だけは、ギリギリまで変えぬまま。
その周囲へと襲い掛かる白組の猛追や猛攻、
その一切を風圧で轢き飛ばしながら、その加速を衰えさせないまま
ケイトはしっかりと大網の端をその目で捉え、掴んでその加速を止められぬまま『全身で引っ張った』。
私は大網を掴む余裕などなく、その勢いのまま離れて吹き飛んでいかないよう、ケイトへしがみ付くので精一杯でした。
その時速126kmの勢いはちょっとやそっとでは止められず
あまりにも急激な加速により、白組は1秒として耐え切れず
青組もろとも、青組所か大網を引く全てを青組方向へと吹っ飛ばした。
文字通り、気持ちがいいほどに全てが『吹っ飛んだ』のです。
松野『ストライイイイイイイク!!!!!><//
いやっほぉう!!』興奮絶頂&拳振り上げ
ディアベル『決着が着きました!!青組の勝利です!!!
でもこんな方法あり?;』ぼそり&汗
ケイト『うっしゃ勝ったあああああ!!』ガッツポーズ
松野の言葉通り、その光景はボーリングのストライクを想起させるものでした。
ただ、辿り着くまでが15秒と少し遅かったのですが
結果的に減点は70秒分=70ポイントだけで済み、勝利による100ポイント加算。
すなわち、白組へ70ポイント加算、青組へ30ポイント加算となりました。