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白い流星【ソードアート・オンライン】

第28章 運動会





綱引き

それはその名の通り大綱を引っ張り合う団体種目で、人数は双方から250人ずつ出る競技です。


松野『武器での妨害あり!ただしスキルもアイテムもなし!

さあどうなるでしょうか!?
青組実況のディアベルさん、感想をどうぞ!』

ディアベル『むかいざけはいっぱいに限りますね!』

松野『え?;』

それはつまり迎え酒では?;


昼に酒を飲もうとしたのは、どうやら体調が悪かったからのようです。

朝の時、具合が悪そうにしていましたが、今となっては意気揚々と快活に答えていました。



大綱の長さは250m、直径1m54cmです。

時間制限はありませんが、5m以上引き切った時点で勝負ありとなり100ポイント加算となります。

10秒につきどちらが優勢かによって10ポイント加算、もしくは-10ポイント加算がつきます。


邪魔要員たる人達は大綱への攻撃や防御に回ります。縄を斬られれば短くなり、その分不利になりますので。

ですが引っ張る要員の方はSTR全振りの人が多く、それは白組の方が大勢いる為、非常に劣勢を強いられることとなりました。



ディアベル『引っ張る要員の方も手を離して、邪魔要員として加勢に回ることもできます!
こういった変則ルール、いいですよね!』

松野『それを応用した所も見てみたいですね!』

などといった実況の中、非常にまずい状況にありました。



私とケイトはAGI型でおそらく綱引きでは役に立たない。

だが参戦し、状況をひっくり返す要因として期待された。


その作戦について成功するかどうかは賭けに近いのですが

それ以外に有用な作戦はない為、かけてみることにしました。



開始から数秒後、瞬く間に縄を斬ろうとする邪魔要員達が周囲で刃を交える音が響き渡りました。

そんな中、真ん中に近い根元をもって互いに引っ張り合うそれは徐々にですが引きずられていました。


きっかり5秒経った時点でケイトは『50秒ほど耐えてくれ』とエギル達へ言い聞かせてから

私とケイトは予定通り大綱から手を離し、目的地へと走り去っていきました。


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