第27章 休息
ケイト「全部…悪いのは、自分でっ;
自分さえいなかったら、そんな悪いことしなかったはずでっ;」
涙ながらに、しゃっくりを上げながら震えた声で呟かれた。
クレハ「いいえ、します。間違いなく。
そういう奴等はあなたが最初からいなくとも、違う相手を標的にして同じことをします。
あなた一人が、全員分の責任を負うなど馬鹿らしいことこの上ありません」
それにもう一度、先程かけた声と同じ言葉をかけた。
彼女のその態度が大袈裟だと言われようとも、それ以外に何もなかったのです。
それを教えようとする人がいない、近しい人もいない、親しい人もいない、
助けようとする人もいない、理解しようとする人もいない。
そんな状況下なら、そこに至るまで歯止めが効かないのも当然です。
誰も、それを止めようとする人でさえもいなかったということなのだろうから。
クレハ「あなたは、考えたことがありますか?
それが相手を助長させ、それを続ける要因となることを。
そのようにされたことがないからなのでしょうが…
少しでも拒絶したり、突っぱねる精神を身に付けるべきです。
そのままでは、死に到るだけです」
ケイト「でも…それでもいいから、助けたかった;;」
クレハ「!え?」
ケイト「同じ想いなんて、させたくなかった。
させるぐらいなら、自分が受けるから;
傷付くのが自分一人で済むんなら、それが一番いいからっ;お願いだから;;」
なるほど。
上位の魂の位のものとなると、これほどに人に尽くそうとするのですね。
徳が高い存在というのはそういう事でしたか。
と納得している場合ではありませんね;(汗)
机にうつ伏せになりながら、何度も『自分なんか、要らないから』と泣きじゃくりながら言い、ボロボロと涙を零すケイトに
私はそれを見ていられず、黙ったまま席を立ち
ケイトの横に立ってから、そっと頭を撫でながら抱き締めました。