第27章 休息
クレハ「率直に言います。
たとえこの休息で回復したとしても、その意思が生まれない限りまた同じことが繰り返されます。
限界の時は拒絶しなさい。自分の為にも、相手の為にもです。
もしまた再び断れずに頼みを受け、それで潰れてしまったとなれば、責任を感じるのはあなただけではない。
それで迷惑をかけたと、とんでもないことになってしまったと『頼んだ相手』にも重責がかかるのです。
あなたのことを慕い、その性格故に心配する友もまた同じです。
普通よりも多くの迷惑や心配を多々かけることになります。
もし身体がきついのならば明日に回すなり、断ることも可能です。
他にも人はいるんです。あなただけではありません。
その意味をよく考えてから発言して下さい」
重々言い聞かせるよう伝えると…
ケイトの拳を握り締める音が微かに聞こえ、雨音が響くばかりでした。
その日、天候は雨のようで…夕暮れまでの快晴が嘘のように本降りに差し掛かっていました。
ケイト「……それは、他の人にも頼れってこと?」
クレハ「ええ。
限界の時以外では常に助けたいと思うのなら、なおさら。
やることの見通しをつけ、わざわざ合間を作って捻じ込む。
そういったことで13日間も寝ず飲まず食わずで働き詰めとなったでしょう(深々溜息)
後でグレイクや皆から聴きました。
と言っても、情報を整理したことで分かった結果ですが」
ケイト「気が重い…;)…;」ずううん←気まずい
クレハ「別に全てを断れと言っているわけでもないのです。
次の日にでも回すでもよし、緊急性なら別のそれを次の日に回せばいい。
そういった考え方や柔軟性を身に付けろと言っているのです。
全てが全て、その日中に終わらせようと躍起になることはありません。
そのせいで潰れ、倒れるにまで至ったことをお忘れなく」
ケイト「…はい;」肩落
そう項垂れながらしょげたように肩を落とすその姿はどこか沈んでいて
その行為が招いたことを理解した故のものだと感じました。
しかし、それで変わらなければまた倒れるだろうと…
その考えや不安ばかりが私の胸によぎり、それを伝えることを禁じ得ませんでした。