第25章 花見
クレハ「2022年10月下旬において、日本で同性婚が認められました。
ですが、祖母の弟がいるというアメリカに行きます。
そこで国籍を取り、婚姻届けを出した後に挙式します。
以前から行きたがっていたディズニーランドでね。
それから後で日本に帰って再び国籍を取れば、同性婚のまま過ごすことは可能なのです」
ケイト「ほへえええええ」ぐるぐる
その情報にケイトは目を回していました。
ショックが強過ぎたようですが…
ちなみに、この話が持ち上がったのは結婚した後の話です。
結婚してから普通は同棲するのですが、私の場合は嫌で…
男性の中で一番信頼でき、想える相手は…
そう考えた上で、彼と共に生きることを選びました。
ですが、当のグレイクはちゃんと解っていたようで…
2024年1月3日AM0:00、グレイクの部屋
グレイク「…クレハ」
クレハ「…はい」
グレイク「このように覆い被されても怖くない?」
クレハ「それは…」ぶるっ
その瞬間、震えがやってきた。
怖かった。いえ、そうではない。
ただ、嫌だった。
ケイト以外に触れさせることが、見られることが、嫌だった。
心が拒絶していた。
結婚することを決めたはずだったのに、何故か…
結ばれない哀しみや痛み、苦しみばかりが胸によぎっていた。
他でもないケイトと…
私も本当は結ばれたかった。
赦される環境なら、今すぐにでも…
でも、家のことを放置してまで、投げ出してまでできるわけもなかった。
それをグレイクは、見抜いていたようにも感じました。
グレイク「…安心して。嫌ならしない。一生でも構わないよ。
僕はね、君に惚れた。
だからこそ、君が幸せになってくれないと嫌だ」
真剣な表情で見下ろしてくる彼は凛々しく、月明りだけが静かに照らしていた。
グレイク「僕が何とかする。
情報集めて、そのようなことができるか調べて回る。
そしてその技術を実行できる場所を探すよ。
君が本当に結ばれたい相手がいるのなら、絶対に諦めないで」
そう後押ししてくれた。
そうして掴んだ情報が、先程述べた技術でした。