第23章 イベント行事
ケイト「逆に撃退して気絶させて縛り上げた。
そういった行動は全て、自分が考えて起こした事だろうに、その責任を取れるのは自分だけなのに間接的な要因全てにあいつは押し付けた。
そして通報したけれど、警察官に補導される時に振りほどいて逃げられて。
そんな逆恨みもあって、近付いてきた周囲を手当たり次第に殺そうとしてきたし
逃亡する為に殺人まで犯して、そういったストレスや私怨のあった職場の人達もまとめて殺しを実行したんだと。
で、空港に逃げて高跳びしようとした所を捕まって死んだ。死刑ね。
興奮状態で危険過ぎる状態だったし、捕まえる時に空港にいる人達を近い人から順に避難させていって、警察官が両足を撃ち抜いたらしい」
『自業自得ね/だな』
息を揃えて同じ言葉を紡いだ。
クレハ「だから人を信じずに突っ走るようになったということですね;」
落胆したような表情をする私に、ケイトは慌てたように違う言葉を言ってきた。
おそらく、落胆させるつもりではなかったのでしょうね。
ケイト「ごめん、話が脱線しちまった;」両手合わせ
クレハ「いえ、普通に戻れて何よりです;」目を伏せる&溜息
結局…
私もケイトも、それまでまともな人と出会う事さえもできなかったのですね。
意外な共通点に驚く中、私はそうなってしまったことへの合点がいきました。
キリト「あの言葉も、スキルを使うって思わせる為の駆け引きだったのか?
『スキルに関しては』って、強めて言ってたけれど」
ケイト「うん。
その上で、次に起こることが『相手にとって予想外のこと』であればあるほど
相手は面食らって、その分次の動きが遅れる。
その一瞬でとらえられればそれでOK。
もしとらえられなくても、最後には私が相手を確実に仕留める。
気を抜かず、確実かつ的確に対応し続けた上で攻撃も加えてな」にっ
そう真剣な表情で口元だけ笑みを浮かべるケイトの眼はとても鋭く
どれほどの濃密な死線と、果てのない時を潜り抜けてきたかが、安易に想像出来ました。
なるほど…
殺されるか否か、そちらの経験の方が修業よりも実戦において助けとなる。
命がかかっているのならなおさら…
彼女の底知れない強さに、私もキリト達も納得がいきました。