第22章 異変
ケイト「えっとね…これはただでいい情報だ。
一応、自分がやったことの愚かしさに気付いて欲しいっていう意味でね」
「は?何が?」
「もうあの当時に謝ったんだからそれで終わりだろ」
ケイト「首横振)いいや。
弁護士に聞いてみたんだけれど、面白いことがわかったんだ。
いつでも懲役や罰金やらに科すことはできるってことだけ教えとくよ。
それほどの障害が残った時点で、時効はないらしいからな。
恐怖症、PTSD、日常生活に支障を残し続けるほどの心身症、うつ病…
それらを与えたっていう罪状は消えはしないし、カルテにもちゃんと残してる。
そうそう。
当時にされてきたことの記述、お母さんが怒ってた時のそれも残してあるんだよね。
当時に書かれた紙で、販売されてないものだから複製は無理だよ。
父親の殺されかけた件もあって、燃えかけてたからね。
物的証拠としていつでも出せる」
『!!?』
その瞬間、男達はぎょっとした顔へ変わった。
ケイト「常に情報を与え続けたとして、一体どうしようかな?
常に孤立させられていた間接的要因となり続けてきたわけだし
聞かれた際に、そういう情報だけ与えてたってのも聞いてたからね^^」にっこり
「脅す気かよ!」
ケイト「いやいや…消させはしないし、残したままにしてある。
こういう行為をしちゃ人としていけないんだよって、子孫へ伝える為の情報源としてね。
私は『あえて』、『訴えない』という選択肢を取り続けるよ。
だが、お前達は他にもいじめてた人達がいるようだけれど…
他のいじめられた奴はどうなんだろうな?(黒睨)
寝ている間に監獄行になってる可能性もあるけど…
まあそれは置いといて。
あんたら、自分の行動見つめ直した方がいいぞ。
自分勝手というか横暴過ぎだ。さっきのように周囲から恨まれて、殺されるのが関の山。
気を付けろよ?
ここにいる間の安全は、私が保障するから安心して遊んでろ。
たとえいじめっ子達を傷付けても殺しても地獄に落としても生き地獄に叩き込んでも
絶対に恨みも憎しみも晴れない自信あるから、周囲のお前達が殺すなんてのも無しな。
はい、この件は終了。
帰ろう、クレハ」
そういじめっ子達と私へ背を向けながら、私の頭に手を置いて手を取るケイトはどこか…
虚しい感じがした。