第22章 異変
クレハ「!!…え?」振り返る
ケイト「やめとけ。
いくら訴えかけたって無駄だ」真剣&きっぱり
クレハ「ケイト…いつからここに?」汗&真っ青
ケイト「…途中からだよ。クレハが泣いてた所から」
ということは…あの時(前ページ参照)から!?
そう考える矢先、周囲の人達は男共を帰そうとはしなかった。
『殺せ!!!』『殺せーっ!!!』『やっちまえ!!!』
「よくもあんだけ追い込んだなクズ野郎!!」
「殺しちまえ!!」
警備課まで一緒になって殺そうとし出していた。
ケイトの事情をよく知る攻略組の人達も、そこには居ました。
ケイト「やめんかああああああああ!!!!」
その瞬間、とんでもない絶叫が響き渡った。
余りの轟音に思わず耳を塞ぐ中、ケイトは静かに言い聞かせてきた。
ケイト「はあ…クレハ、お前らにも先に言っとく。
いくら叫んだって、こいつらにはお前の想いは届かねえよ。
その涙ながらの最後の助けを求める声さえも、いじめの行為の種にするような奴等なんだから。
その時だけごめんって言ってりゃ、長い間やっていたとしてもなかったことにされるんだ。
それから後の人生の影響なんざ絶対に気にも留めてねえよ。
実際に誰かが聞いたら誤解しそうな情報しか与えなかったようだしな。
一応小耳に挟んでたんだ、中学、高校と上がってからも
どこから聴いたのか、そういう情報だけばら撒かれてた。
で、勝手に誤解されて悪い奴だって決めつけられてた。
いじめられっ子だからってんでいじめられてたのもそれでだ。
どうせ抵抗しないから大丈夫だぞってのも与えてたんだろ。
だから気にせんでいい」
クレハ「でも…そうしたらあなたの気持ちは!!?」
その問いかけの中、周囲はかたずをのんで見守っていた。
ただ、いじめっ子達は帰ろうとしていたが…
ケイト「あー、いじめっ子の方々さん?」
ケイトが引き止めつつ、そう呼びかけていた。
すると、『あんだよ?』とでも言うかのようにケイトを睨んでいた。