第22章 異変
「だから前にごめんって言ったっつの」
「しつけーんだよ。昔のことだろ」
クレハ「その昔のことで謝れば済む問題だったとでも?
それから後でもなお、悪い情報だけ与え続けていたじゃないですか!!
責められる謂れがないと言うのなら、あなたも同じ苦痛を味わいなさい。
彼女は自殺しようとしたんですよ?ナイフで刺して死に掛けたんですよ!!?
夏休みに何があったか考えたこともないでしょう!!
それでも変わらずずっとされ続けたことで精神が壊れ、今後の人生に深い障害を残したのでしょう!!
あなた方のような人達に…ケイトを悪く言う資格はありません!!
それを傍観していた方々も同じです!
噂を鵜呑みにして距離を取り、同様に周囲へその情報をばら撒いて共に否定し続けた者達も!!
彼女を理解しようともせず、一方的に決めつけて悪く言うだけでは飽き足らず、あなた方は否定し続けた!!
どれほど死にたいと願ったか知らないでしょう!!?」
「だからごめんって」
「これで気が済んだろ。行こうぜ」
「うわっ。なんだよこの人混み、通れねえじゃねえか;」
拳を握り締め、震えが止まらなくなりながらも
涙が自然と落ちていく中で、立ち去ろうとする彼等を必死に睨んだ。
我慢の限界だった。
あのようになるほど(405ページ参照)、彼女を追い込んでおいて…
その状況が常に続くように、陰で行動し続けておいて!
尋ねられれば、より追い込まれ続けるように悪い情報だけ与えておいて!!
人の助けとなろうとした行為など、ケイトにとって都合のいいそれらの情報は全部蔑ろにして!
無いものとして!!
クレハ「ふざけるな!!!!!!!!」
初めて、怒りのみに支配された感覚がした。
クレハ「あれほど将来を狭めておいて…
あんなに狂うほど、人を追い込み続けておいてっ!;
あなた方の方がよっぽど、死ぬべき存在なのにっ!!
この…このっ;(ぽろっ)
(だっ!!)…人類の害めっ!!!!!!」
そう涙ながらに、いじめっ子達へ駆け寄って拳を振り上げた直後
私の右腕前腕部が掴まれた。