第21章 波乱の幕開け
~おまけ、続~
・変化
ケイト「身体の一部、左手が一度この世界での光のデータと同じになったせいか
不思議と周囲をより感じ取れるようになったんだ。
僅かな恐怖、緊張感、それらさえも感じ取れる。
まるで自身のすぐ近くにいる様にも感じる」
クレハ「それは一体どうしたら…?」
今はお風呂にてそのように会話していました。
すると、そのような発展技があるらしく
細かく説明してくれることとなったのです。
ケイト「感覚を研ぎ澄ませていくんだ…
光になって、目を閉じて」
クレハ「ええ」
こおおおおっ
言われるままに光を発動させてから目を閉じてみると
全身が光と同化していく、周囲の空気と溶け合うような『不思議な感覚』を感じる。
ケイト「そして意識を研ぎ澄ませて。
周囲に存在する光の量子を感じ取るんだ。
量子とは、粒子と波の両方の性質を併せ持つもの。
光の中にある粒子と波の両方を感じ取って、それに意識を紛れ込ませて拡げていく。
空気に溶け込んだそれと同じになると、光の視点から全てが見える。把握するという感覚で。
周囲のそれが目を瞑っていても見るよりも感じ取れるから」
クレハ「なるほど…
以前に左手が粒子となって消えていったのは、それが進み過ぎたから」
ケイト「うん。
皆が大丈夫なのか心配で、別の階層にいる人でも『危なくなったらすぐ感知』って応用ができるようになったらなって
コツを掴む為に常時ばれないように発動し続けた。
でも光を使ってる体感時間が200年を過ぎたら、強制的にそうなるなんて知らなくってさ;
気付いたら意識飛んでて、戻った時には《光:連用法》ってのが追加されてた。
クレハの時は大丈夫かなあ;」心配げ
クレハ「今制御しておけば問題ありません。
なるほど…
空気中に存在する光と同調して周囲のそれと、感覚まで一体となるという感じですね。
私のスキル欄にも追加されました。普段使わないものと交換しておきます」
そうしてメニューを操作していました。
すると、一つの言葉から違う方へと発展していきました。