第21章 波乱の幕開け
そして当時の内容について話しました。
差別される覚悟で打ち明けた折、ケイトが言った言葉は…
今までの経験からすれば予期せぬもの、今から思えば『ケイトらしい言葉』でした。
その一言に尽きます。
「私さ、苛められてたって知った後で差別されたことがあったんだ。でもね、私はそんな思いなんてクレハにさせたくない。
だからそれで差別なんてしないよ」にっこり
『でも、私の周囲にはいつも!』
「たとえそうなったとしても、命が危険になったとしても、私は気にしない!
お前が危険な目に遭うのを知って、退けるわけないだろ!そんなの尚更放っておけるか!!」
『それでも関わったら』
「危険な目に遭う?「上等だ!!」
お前と居れるんなら、護れるんなら、なんだってやってやる!!天変地異だろうが人為的損害だろうがんなもん関係あるか!!
来るなら来やがれ!是が非でも護るからな!お前が嫌がったって、どんなに拒絶してきたって、絶対やめないからな!!」
『っ…うっ(涙)
(ずっと、居なかった…
「求めんなよ…お前ほど強くはないんだ。お前とは違って人間なんだから」
そう言ってくる人にしか会えなかった。会ったことなどなかった。
そんな人しか周囲には居なかった…
なのに…なのに、ケイトはっ!』涙震
「それぐらい大事な存在なんだから、気にすんなよ^^」とまで言って
泣き止んで落ち着くまでの間、ケイトはずっと寄り添って頭を撫でてくれた。
ケイトはいつだってそう…向き合うにしても、それはその人が持つ本質とだけ。
私の本質を理解しようと、向き合ってくれた。腹を割って、何度でもぶつかり合ってくれた。
不思議と、居心地がよかった。
勝手にライバルのように思っていた。それでも彼女は変えなかった。変わらなかった。
大切な存在だと、いつでも笑いかけてくれた…
命が危なくなったら、すぐさま駆けつけてくれた。身を呈してでも守ろうとしてくれた。私も、そうありたかった。
あなたを守りたくて、助けたくて、滅神の中へ飛び込んだ…
そして、もっと深くなった。結び付きが、絆が、距離が……
気付いた時には…離れることさえ嫌になっていた。