第20章 ピックアップ記念スペシャル
クレハ「あなたのことだから、私だけでなく「殺そうとしてくる相手」でさえも傷付けてしまうと、そのことを憂いてしまったのでしょう。
その相手が傷付くことで得る痛みを考えようとする気持ちは立派だと思いますし、とても美しくもあります。純粋過ぎて、誰かと比べるのが失礼なぐらいには…
でも、勘違いしないで下さい。
「誰かが傷付くことの痛み」に耐えられないあなたが悪いのではなく
その「先のこと」に目を向けられない部分、それこそが改めるべき点です。
私が哀しみ、嘆き、自死すらするだろうことまで、あなたは考えていなかった。
それが一番の過ちです」
ケイト「…うん」
クレハ「あなたが死ねば、私は哀しい。
ましてや、その瞬間に「死んでしまいたい」と願うほどに、あなたは私にとって大切な存在になっている。
あなたはもう、私の人生の一部なんです。
それほどに大切な存在だと言うのに、それを大切にされなければ怒るに決まっているでしょう!」
ケイト「はい;」しゅんっ
クレハ「今後、こういう自己犠牲はやめなさい!
何があったとしても絶対です!!」
ケイト「もう死んでもしません;
というかそれ、何回も前にも誓った気が…;」
クレハ「あの時は言及しなかったでしょう!」激怒
ケイト「本当にごめんなさい;
ということでクレハ!
あの時私死ぬかと思って本当に哀しかったんだよ!!?;死ぬほど怖かったんだよ!!?;;」
クレハ「あの時の仕返しです!!
HP1だと言うのに私との修業を受けて!!死んで戻ることを止める為とはいえ危険すぎます!」
ケイト「お前の方が大事なんだ!!」
クレハ「私にとってはあなたの方が大事です!!」
ケイト「こっちだって!!」
クレハ「私だって!!」
そう言い争う中…
本当はお互いわかっていました。
どちらもただ、譲れないだけだということも…
愛している人が危険な目に遭うことを、受け入れたくないのも……