第19章 正体
椅子に腰掛けていたタイミングについては589ページにて話し出した時から長話になることを察した時で、私から椅子へ腰掛けるよう促しました。
ちなみに590ページ時点では既に椅子に座っていました。
それから立ち上がった折、私とケイトを見やってから
メニューを操作する為に人差し指を上から下へスライドさせました。
クレハ「!!」
ヒースクリフ「身構えなくてもいい。
私から君へのクリスマスプレゼントという形で報酬を与えよう。
朝になってから、体術スキルを報酬とする老人の所へ行くといい。
きっといいものが手に入るだろう」にっこり
クレハ「!!…
あなたのこと、胡散臭くて怪しい人だと思っていましたが、訂正しましょう」
ヒースクリフ「そんな風に思っていたのかね?;」引きつり笑い
クレハ「ええ。
…ですが、彼女の言うように『優しい人』ですね」ふっ
安堵から息を吐きながら笑って言うと、彼は静かに笑い返しました。
ヒースクリフ「驚)!!…
ふっ(微笑)
聴かなかったことにするよ」ふいっ
驚きで目を見開いてから、そう背を向けて去っていく際…
彼の顔はどこか笑っていて、楽しそうに、嬉しそうにも見えた。
それから私は、結局そのアイテムを使わずに大事に取っておきました。
前にケイトと話し合ったように、『ヒースクリフ=茅場晶彦の件は私とケイトだけの秘密』ということは変わらないようです。
その頃の使者
「副団長とクラインさんはどこだああああ;」わあああん
必死に走り回っていたらしく、警備課の人達のお陰でようやく辿り着いたそうです。
そうして朝になってから
私は一人部屋を抜け出し、体術スキルを与える老人がいる場所へ行くと
その老人の頭上に『?』マーク、クエスト発生のサインがありました…
こうして…
私は《神速格闘術》を手に入れ、赤子のケイトへ報告しました。
無論、理解はしていないようで光状態になる私に楽しそうに笑いかけるばかりでした。
赤子から、いつもの状態へと戻るのが楽しみで…
報告することが沢山あって、それを聞いた時の彼女の反応が待ち遠しくて
私は、赤子のケイトを撫でながら笑いました。