第19章 正体
クレハ「と言っても…私が会った後での話です。
ゲームを始めてまだ1か月が経った後ぐらいでしょう。
知らぬまま外してしまった際、リセットされてしまって嘆いていたらしいので」
ヒースクリフ「確か…第1層のフィールドボスだったかな?」
クレハ「ええ。そう聞いています。
と言っても…その後500回ほど倒しても出てこなかったらしいですが」
ヒースクリフ「はっはっはっ^^
役割を終えたんだと考えればいいだろう。
既にシステムと併合されたことで、そのアイテムの必要性自体が無くなったのだからね」
クレハ「ええ…
正直、ここまでうまくいくとは思っていませんでした。
直前に私の装備スキルを確認すべきでしたね」
ヒースクリフ「いや、どちらにせよここらが限界だったよ」苦笑&溜息
クレハ「正体をばらしますか?
…彼女…ケイトはとっくに気付いていましたよ?」
ヒースクリフ「!…やはり、そうだったか」
クレハ「ええ。あなたほどの相手なら気付いていたでしょう?」
それから私はケイトから以前言われていたことを話しました。
その内容は、光速で動く相手に対しての動きを身に付ける為の相談をした時(521ページ参照)のことでした。
ケイト「ならヒースクリフを脅すのが手っ取り早いよ。
体術スキルを教える爺さんから得られるそれをクエスト制にして、神速格闘術を身に付けられるようにさ!」
クレハ「そんなシステムに関わること、できるはずがないでしょう?」
ケイト「できるさ!
だってヒースクリフ、茅場晶彦だもん」
クレハ「…え?」
ケイト「…え?どしたの?」
クレハ「…何故、彼の名が出てくるんですか?
本人に確認を取ったのですか?」
ケイト「いやいや、確認を取った所でしらばっくられるに決まってるじゃん」手を横に振る
クレハ「何でそんな重大なことを!!?」
ケイト「気付いたのは半年ぐらい前なんだよね♪」
クレハ「だとして何故彼を放置して!?」
ケイト「最初は勘だったんだけどさ、後々当たりだって気付いたんだ」
クレハ「え!?
…ええ。それはそうなのでしょうけれど」
といったやり取りを、修業(521,522ページ参照)を終えた後でしていました。