第18章 アインクラッド国?
いきなり抱き着かれて頬ずりされる中、私はただただされるがままにしていました。
クレハ「所で…徹夜でどうしていたんですか?」
ケイト「?
ああ!(はっ!)
これ、取りに行ってたんだ^^」
クレハ「!!これは…エメラルド?」
ケイト「うん!
それが神様倒さなきゃいけなくなってね?」
クレハ「ええ!!?;」
ケイト「結局徹夜作業になっちゃったんだ;たはは」ぽりぽり
クレハ「何のために?」
ケイト「結婚指輪!
私に作って欲しいって言ってたでしょ?」
クレハ「…ええ(微笑)
こんなにぼろぼろになって」なでなで
憂いを秘めた眼で見つめつつ、頬を撫でると
ケイトはそれに嬉しそうに微笑んだ。
ケイト「図面、もう完成してる?」
クレハ「ええ。
あなたの思う形にして欲しいと、二人の間で決めました」
ケイト「そっか…
なら、もう決めてあるんだ」
クレハ「!え?」
ケイト「緑色の薔薇…
花言葉は、何だと思う?」
クレハ「?さあ?」
ケイト「あのね…
緑色の薔薇の花言葉は、「希望を持ち得る」「穏やか」。
最初に調べてみた時、すぐクレハが思い浮かんだんだ」
クレハ「え?!」
ケイト「私にとってはさ…
クレハが『希望』そのものなんだよ。
私が笑って無茶をできるのもさ、クレハがブレーキ役になってくれるからなんだ。
どんなに馬鹿なことをしたって、へっちゃらでいられるのは…
大丈夫だって信じられるのは…
クレハが、居てくれたおかげなんだよ?」じわっ
そう涙を浮かべる彼女に、その気持ちがひしひしと伝わってきました。
その重みは、彼女の過去を知るからこそ容易に想像でき、その涙からも深く窺え…
私もまた、涙を零しました。