第17章 不測の事態
クレハ「私の方こそ…
あの時、手を離してしまって…本当に、すみませんでした;;」
ケイト「こっちこそごめん!;
心配、かけたよね?;ごめん。
本当に…全部ごめん!!;」
クレハ「全部は謝らないで下さい!!
あなたが生きていることは、本当に喜ばしいことなのです!!」
ケイト「それを言うならクレハだって!!;」
クレハ「…え?」
ケイト「私、手を離した事なんて気にしてないよ。
私はただ、嬉しかったんだ。
一緒に笑ってる時間が、共に過ごせる時間が…
その全部が、ただただ嬉しかったんだ。大好きなんだ!
だから…だからっ……
涙を拭う為に離したって、別に構わないんだよ。
クレハが傍に居てくれるだけで、十分なんだよ。
クレハみたいに考えてくれる、そんな人に出会えただけで…十二分に凄いことなんだよ。
私にとって、最上の出来事だから^^」涙
クレハ「っ…;(涙が滲む)
それを言うなら、私の方こそっ」
涙で声が詰まる中、自分も同じだと伝えたかった。
だからこそ言葉は紡がれた。
その声は既に、ケイトへと届いていた。
ケイト「だからクレハ…
この件については言いっこなしにしよう!
クレハは、悪いことなんてやってないよ。
私がせっかちで、文章読まずにミスしちゃったから招いたことなんだしさ;」ぐすっ
クレハ「…ええ、わかりました」微笑
互いに涙を流しながら、そう微笑み合った。
互いの想いは、互いが一番解っていた。
そう言い合いながら、二人は互いをしっかりと抱き締めた。
それから、十数分ほど互いの温もりを感じ入っていた。
頭を撫で、唇を頬に落とし
その頬にすり寄り、ただただ互いを求めていた。
離れてしまった時を埋めるかのように、その行為は続いた。