第17章 不測の事態
ケイトがやっている『走る』という行為
それは…足が地面についてから前へ向けて蹴り出す際、全身による跳躍を併用しているのだ。
だからこそ、前述したように…
ジャンプ力の補佐、すなわち『ジャンプという行為』の支配とも言い表わせる。
走りの際において
全身による跳躍の方向を上や斜め上にした場合→上なら解けないが、斜め上では地点が移動するため解けた
全身による跳躍の方向を、前や前斜め下ぐらいにすれば光状態は解けるか→解けない
左右後ろでも同様に解けなかった
すなわち、『天井に足が着くような跳躍に伴う走り』であれば
『一連の行為』と認識されることから、光の持続発動が可能。
だだだだだっ!!!!!(天井から壁、壁から床へ走っていく)
壁においては下への向きということもあり、重力による加速もまた加算される。
そして床にとって垂直な壁から床へ自然な形で走れるよう跳躍を調整。
光状態が持続したまま、ボスへ向けて一直線に走り続けていく。
ケイト「うおおおおおおおおおおおおっ!!!!!!」
がががががががががっ!!!!
何億もの腕が降りかかる中、全てを光速で右手の短剣で弾き続ける。
走っている場合は『一連の行為』が終わらなければ解けない=光速状態が自動的に続く!!!
ケイト「風月流奥義…
もとい、《神速格闘術》《跳躍》《双短剣》、複合奥義突進剣技!!
一閃!!!!!!」
左手の短剣での突きが、文字通りボスの腹を貫いた。
その『白いエフェクトに全身を包みながら光速で敵へ駆けて貫く』様は…
まさしく、『白い流星』の如し――
そしてボスの腹を貫いて通過した後
延長線上の床へ着地と同時に白いエフェクトが解け、光状態の解除が起こった直後。
ボス「ぐっ…(ぷるぷる)
ぐぅぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!!!!!!」
突如としてボス断末魔が響き、華々しいエフェクトと共に散っていった。
『Congratulations!!』
いつものように華々しい火花と共に、でかでかと表示される文字は
ソロクエストの終わりを告げた。