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白い流星【ソードアート・オンライン】

第17章 不測の事態





時間にして、約1分。

その間、攻撃された回数は数にして1000余り。


0.01秒以内、0.001秒差の攻撃までもあったから当然だ。

でも、これまで見て避け切っていた中で分かった。



動きは単純。

腕を伸ばして振るう攻撃。

遠心力を利用して振り下ろしている為、威力は計り知れなく上がる。
そしてその射程は壁の端から5mまで。


直径25mがあいつの攻撃範囲だ。

あいつが始まったばかりの時に私へ向けて移動したのは、その攻撃範囲に入っていなかったから。


既に攻撃としてかわされたそれは次の攻撃の中継ぎとして応用へと用いられる。



よくよく観察してみると、体術のお爺さんよりも遅い。

そう感じたのはきっと、ボスには攻撃の瞬間に僅かに動くという初動があったからだ。

体術のお爺さんにはそれが全くなく、間髪入れず続きだったから読むことが非常に難しくて、気配や風の動きでしか読み切れなかった。


最初こそ体術爺さんの対応と同じ感じで避けていたのだが、ボスに僅かに動き準備動作がある為、本当に解りやすい。

だが、それをフェイントに使ってくることもあるので、よくよく観察したことから攻撃パターンは見切った。



フロアボスの上位互換、それが今回のイレギュラーボス。

そして体術の上位互換、それが神速格闘術。

最初に試してみた所、武器スキルとも同時使用で併用可能だった。


それから後、考えてみて気付いた。



ケイト「これ…跳躍とも併用できればもっと幅が広がるんじゃ!?」

神速格闘術とは、体術とは違って受け身、回避技術もまた含まれている。


跳躍とも併用できれば、光速での跳躍だ。威力も遥かにあがる。
その上に双短剣の跳躍との連動スキルも使えれば…

そう考えて実行してみると、何のことはない。ごく自然に、すぐその場でできた。


そしてそれができたのが、皆へ教えて修業を付けていた日のことだ。


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