第17章 不測の事態
50層ボス部屋、別空間
ケイト「待っててくれ」
クレハ『ケイト^^//』
ケイト「絶対に…生きて帰るから!」ぎんっ!!
0.01秒以内の差で次々に迫る攻撃を全て避け切る中、その本来の場所では…
50層ボス部屋
クレハ「…ケイト?」
涙を拭う為に離してしまった右手…
そこに触れた空気は、どこか冷たかった――
後ろが騒がしい歓声に包まれる中
私の声が、静かに響いた。
クレハ「何で…?
つい先程まで、確かにすぐ後ろに」
手を離している間に、何が起こったのか。
そんな疑念ばかりに包まれる中、キリト達が私を見つけて駆け寄ってきた。
キリト「珍しいな。遅れてくるなんて」
クレハ「え…ええ。寝過ごしてしまって」
アスナ「聞いてよクレハさん!
またキリト君がLAボーナス独り占めして!!」ぷんぷん
キリト「いや、だって早い者勝ちだろ?^^;」
クライン「そう言ってキリの字は何回LA独り占めしたっけなあ~?」
キリト「うっ;」
ヒースクリフ「確か…35回は取ってるだろうね」
キバオウ「てめえは限度っつうもんを知らんのか!!」
キリト「いや、それを言うならケイトの方は;」
男/アスナ『分けようとしてる分まだいい方だ/よ!!!!』
キリト「…あはは^^;
でも今回はエリュシデータっていう片手剣だから;」
アスナ「でも要求値が高いわね。パワーの」
そう談義し合う中、一目で見分けられる緑髪緑目の人が動いた。
グレイク「クレハ!」ぎゅうっ!
クレハ「あの、グレイク!?//」
そう…私の恋人、グレイク。
グレイク「三日ぶりのクレハの香りだ~^^//」
クレハ「あの;引っ付き過ぎです;」
グレイク「あれ?マスターは?」
クレハ「それが…」俯く
クライン「そういや見てねえな!」
キリト「ケイトはどこ行ったんだ?」
アスナ「もしかして真っ先にアクティベートさせにいったとか?
『ボス戦では負けたが!こっちの速度じゃ負けてないぞ~~!!』って^^」人差し指立てる
『ああ!言いそうだ』
そう口々に言われる中、私は重い口を開いた。
クレハ「…わからないんです」
つい先程までに起こった出来事を、私は話した。