第17章 不測の事態
あのケイトと出会った日…
街に連れられてから、以下のように言っていたプレイヤーがいた。
路地裏で、好き勝手に囁き合っていた男達が。
「何で金髪なんだ?まだ出てないだろ。
俺なんて染める前の地毛だぜ;」
「ハーフじゃねえの?
でもあんな目初めて見るぜ!気持ち悪いな、緑色なんて」
「あんな色出てきたらどうする?」
「俺だったら捨てるぜ!すぐにでもな」けらけら
ケイト「お前らなあ。生まれた外見を好き勝手言ってんじゃねえよ!!!」怒睨
『!!?;』
真っ黒な表情で、怒りを露わにケイトは男二人を睨んでいた。
私と別れて数分が過ぎた頃で…
当の私はまだその近辺に居たわけで、否が応でもその叫びは耳に入りました。
そして覗いてみると、ケイトが真っ向からぶつかっており
私の為に怒ってくれたのだと知った。
ケイト「二人対一人なら人数多いてめえらが正しいってか!?
それなら何言ってもいいってか!!?
自分で外見選んで生まれてきてるわけでもねえだろうが!
一々それで勝手に人のこと容易く口に出してんじゃねえよ!!勝手に人と比較して差別すんじゃねえ!
見た目が気持ち悪いだ!?
本当に気持ち悪いのは!!そう言われた側の気持ちを、『その痛む心を顧みないてめえら』の方だっ!!!」
「何言ってんだよ。思ったこと言っただけで」
ケイト「それで否定されたって感じる人もいるんだが?
っていうかてめえがあいつの何を知ってんだよ!知らねえのに勝手にとやかく言うんじゃねえ!語るな!!」
「大袈裟だな!気持ち悪いって感じただけだっつぅの!」
ケイト「じゃあお前ら気持ち悪いって言われたら嫌じゃねえのかよ!!?
最初っからすんな!!
それで泣く奴だっているんだぞ!!!」
「ちっ」
「行こうぜ」
ケイト「二度とクレハの悪口言うな!!」ぷんぷん
怒りをあらわに何度も叫ぶケイトに…
路地裏から響く叫びに、私はふと笑いが込み上げた。
そのように言われることなど、慣れていたはずだった。
もう、どうとも思わないはずだったのに……
大好きだと言ってくれたのは、きっと…
そのようないじめっ子のようなことをしない『私の心』を見てくれたからこそなのだと、その時悟った。
と同時に、初めての自分と真正面から向かい合ってくれる存在が…ただ、嬉しかった。