第17章 不測の事態
ケイト「ごめん…ごめんね;;
私のせいだ;;
私が、クレハの人生;;変えちゃったんだああああ;;
わああああああああああああああああああ;;;;」
そして現在に至ると…;
子供のように泣きじゃくって涙をぼろぼろと流し続けるケイトに、私は溜息を零した。
私にとってはどのような変化であっても、それ事あなたに会えたことを、共に過ごせたことを誇りに想うというのに…
口から言われなければわからない。それぐらい、心が押し潰されかけているのでしょう。
ケイト「私さえいなければ狙われなかった!;
ただ、一緒に居たかっただけなんだ;それだけなのに、なんでッ;;
もっと一緒に居たかった;もっとたくさん、他のこと、一杯やりたかった;;
それだけなのにっ;それ以外、何も…多くなんて、望ま、ないのに;;;」
途切れ途切れに必死に紡がれた言葉は、私との毎日を失いたくない。
温もりを失いたくないというかのように、止まらぬ涙から、その想いがひしひしと伝わってきました。
それに安心させようと、そっと左手の甲に右手を乗せながら呼び掛けようとしました。
クレハ「…ケイt
ケイト「そうだよ…
私さえ、生まれなかったら殺されかけることなんてなかった!;
皆殺されることなんてなかった!!;」
クレハ「!」
その瞬間、口から出された言葉は想像だにしない事でした。
ケイト「父親がそうしてきたのだって;いじめっ子がそうしてきたのだって;;
そういう悪い行為をさせるきっかけになったのは私のせいだ;私が悪いからそうしたんだ;;
私が悪い人にさせたんだ;;私一人が悪いんだ;;
私なんて存在さえしなかったら、誰も苦しまないで済んだんだああああ;;;」
自責の念のあまり、過去の全てを自己のせいにしようとしていた。
当時、いじめっ子達や父親がした悪い行いを棚上げされ続けた。
そして周囲はそれを正しいことだと言った。助けようともしなかった。自分の身可愛さに、助けようとさえもしなかった。
そういった過去の産物が、痛みが、傷が、再び疼いたようにも見えた。