第16章 時期外れのイベント
11月の下旬、とある日に任務が入った。
その名も、一日密着取材。
俺っちは今日、Kさんから依頼を受けた。
『百合になりそうで怖いんだ。一日の様子を教えてくれないか?ケイトとクレハの』
それを受諾したわけで、今二人をこっそりと忍び見ている所だ。
AM5時半、俺っちはクレハとケイトの寝ている部屋を覗くことに成功した。
クレハとケイトはどうやらクレハの部屋で寝ているようだ。
同じベッドで寄り添い合うように眠っている。
普段暑苦しいとか言ってる割に、大分と密着し合ってるな;
その後、6時半にクレハが起床。
朝御飯の準備と、今日のケイトとの日程スケジュールの整理と最短ルートの検索をしているようだ。
書類にまとめ上げている。
7時半にケイトを起こす。
起床してから、朝御飯を共に食べつつ、朝の予定を告げる。
8時に歯磨きをしてからシャワー。
クレハ「着替え、ここに置いときますよ」
ケイト「ありがとう!^^」
アルゴ(一緒には入らないんだナ。
まあ、既に済ませているんだからとーぜんカ)
クレハ「?
(どこからか視線が…気のせいでしょうか?」きょろきょろ
アルゴ(こりゃばれないようにもっと気配を消さなきゃダナ;
達人の勘は怖いシ;)←既に経験済み(460ページ参照、追いかけっこの件)
当然のことだが、あの当時に痛みを発しなかったのはペインアブソーバーが働いていたからである。
手加減してようがしてなかろうが痛くはない。
だが当人たちにとっては、ちゃんと手加減していたそうだ…
その為か吹っ飛ぶことはなかったし、本気でやれば数十メートル吹っ飛んでるからなあ;
それから8時半から職場に。
先に目を通さなければいけない書類に目を通し、その問題点を的確に指摘し、どう改善すればいいかなどの議論を続けていく。
そして優先事項の順もまた、共に話し合いつつ決めていっている。
持ち込んだ人達とだけでなく、周囲にいる人達の意見もちゃんと取り入れようとする所がいいな。
それを11時55分まで続けた後、午前の仕事は終了したようで
机に突っ伏したケイトを連れて、クレハが自身の部屋へ戻り
すぐにベランダから大きな木の上に作ったウッドデッキにて昼寝をし始めた。
ぐうぐうと、そりゃとっても気持ちよさそうに…;