第3章 第一層攻略
ケイト「な?βテスターなんて、些細な問題だろ?
キリトだってそうだ。
一度は見捨てて走ってった。でも勇気をもって踏み出してくれた。
おかげで皆生きてる。
誰も欠かさず、クリアできた(微笑)
だからさ…この二人のことは、私が保証する。
皆、信じてくれないか?」
『……』
その言葉に、笑って頷く人達が圧倒的に多かった。
ディアベルに助けられた人が多かったのもあるかもしれない。
でも、ケイトのあの言葉に、ディアベルとキバオウのやり取りに…
何かしら感じたのが大きいだろうと、俺は解釈した。
「過去をどうこう言うよりも、人の本質と向き合え」
そう言っているようにも聞こえたから。
ケイト「腕組&溜息)ま。
しいて、今回のボス戦の反省点を上げるとすれば…
気付かないほどLAに集中していたディアベルも悪いし、気付くのが遅れたキリトも悪いし、ディアベルの言葉を鵜呑みにして下がった皆も悪いし、一瞬とはいえ鵜呑みにして下がった自分も悪い。
どっちにも悪い点はある。でも全部の責任が誰か一人にあるかって言われたらそうじゃない!
全員で補い合い続けていけば、ずっと続けていける。
勝って勝って勝ち続けていける。
そう信じられると、勝手に思ってる。
こんな感じでいいか?ディアベル」
ディアベル「あ、ああ」
ケイト「はい!
ではβテスターさん挙手!!」
『は、はい!』ビシッ!!
咄嗟に挙手する中
って他にもいたのかよ!!;
そう思うぐらい、パーティ中に複数いた。
それにキバオウが何かしら叫ぼうとしたが
ケイト「お前ら先生ね!」
『え!?;』
その前に突拍子もないことを叫んだ。
キバオウ「何勝手に取り仕切ってるんや!」
ケイト「うるさい黙れ!!今から意図を説明するんだから!」
それにケイトが一喝する中、話した内容はこうだ。
『各々の役割を全うするべし。
まずβテスターはニュービーへ、知る情報を全て提示する。
そしてニュービーは、その教わった「βテスト時の情報」の中で
異なる部分を指摘して、より確実な情報を確立していく。
そしてその情報を皆と共に共有し合い、生かす。
その連携により、皆のレベリングもスキルアップも非常に効率良くなり、クリアまでの時間を縮められるはずだ』
そう伝えられた。