第3章 第一層攻略
ケイト「そりゃあ…
確かにβテスターの人たちにも、いい人もいれば悪い人もいる。
でも、キリトが人を助けようとしたってのは本当だろ。
そうじゃなきゃ、叫ばないって選択肢だってとれたはずだ。
それでも叫んでくれた。おかげで私は気付けた。行動に移せた。
おかげで私はディアベルを死なさないで済んだ。
その勇気のある行動のおかげで、私は助けれたんだ。
だから、ディアベルは今生きてるんだ。
キバオウ…
それだけで信じるんか!!?っていう気持ちもわかるよ。
見捨てて、ぱっぱと次の街へと行かれた。村へと行かれた。
ちゃんと教えてもらえないまま、勝手に動かれれば、置いてけぼりにされれば、そりゃ誰でも不安になるさ。余計に不安が増すばかりだ。
実際、私はびくびくしながら頑張って進んでったもの^^;」
キバオウ「……」
ケイト「あんたも私も、ディアベルに助けられた身だ。
βテスターだったからって、それで差別していいってことにはならない。
私は、そう思うんだ。
だってさ…
ディアベルは他のβテスターとは違って、見捨てなかったし
何より、尽力を惜しまなかったんだからさ」
キバオウ「っ……」
その言葉に何を思ったのか、芯をとらえていたのか…
キバオウは、涙を流した。
そして…心配して傍に歩み寄ったディアベルを、殴りつけた。
キバオウ「バカヤロウが…!
わいにだけでも話せや!!
わいをほんまに信じとる言うんなら…ちゃんと話せ!!!」
そのキバオウの、涙声と共に叫ばれる言葉に…
ディアベル「ああ…
皆…本当に、すまなかった」
ディアベルはうなだれながら呟いた。