第15章 強さ
ケイト「でも…手段が悪いから怖がらせたわけで;」ずううん
クレハ「罪悪感を感じるのは大いに結構。生きる上でも、それは人として大事な思いですから。
ですが、それに負けて謝るまではよしとしても
相手に付け上がらせる余地を与えてしまえば、大変な事態にもなりかねない。
私には、そういった経験があります。
たとえ相手のことを気にし続けていたとしても、相手は自分のそれを考えてくれていない。
相手は話されなければ『自身の想いや意図、考え』等が伝わらない上、話し合わねばその互いの気持ちもわからない。
話したとしてもその揚げ足を取って、自身の思うがままに動くよう利用してくるものもいる。
誰もが、あなたのように純粋な善人ではないのです。
それだけは、心に留めておいてください。戒めとして…」
ケイト「……わかった」こっくり
その言葉を聞いてから正座したまま6秒ほど熟考した後、ケイトは立ち上がった。
そして向き合うこと数秒
ケイト「あの…この人、悪い人じゃないよ?」
クレハ「そういう問題ではありません!!;
堂々としろという意味です!!一ギルドのトップでしょう!;」
ケイト「あ、そういう意味か」ぽんっ(手を打つ)
「あの?;」汗←話しについていけてない人
ケイト「この度は怒りのあまり我を失い、取るべき手段を間違えていました。
すみませんでした」ぺこり
「いえ、私も…考えが及ばず、すみませんでした」ぺこり
ケイト「互いにとって学びになったということで、お流しいただけないでしょうか?」
「あ、こちらこそ」
互いに礼をし合う中、話は丸く収まっていったわけなのですが…
ケイト「それと…あと一つだけ、聞いて下さい。
一ギルドのトップとしてじゃなくて、一プレイヤーとしての言葉です。
私が笑えているのは、心から楽しむことができているのは
その恐怖以上に、楽しいことがあるからです。
信じてくれる仲間、愛してくれる人、大事な存在…それがあるから、笑えていた。
もっと向き合うべき大事なものが、すぐ隣にあった(涙目)
それが、とっても嬉しかった(涙&微笑)
それと同じように、こんな状態だけど…
望まないまま急に巻き込まれたこんな状況だけど…(涙を拭う)
楽しいことがあるなら、楽しんで欲しい。
心から、笑って欲しいんです^^」にっこり