第15章 強さ
「ひっ;」青ざめ
ケイト「車がぶつかってきた。ナイフで刺された。いつ殺人鬼が来るかもわからない。逃げ込める場所にいつでもいるわけじゃない。瞬時に逃げ込める場所なんざあるわけがない!あったとしてもすぐ傍で犯罪おかす奴なんざいねえ!人がいねえ場所で殺されることもある!!
地震で揺れて建物に押し潰される!!津波に飲まれて窒息死する!!土砂崩れに巻き込まれて死んでいく!!
だがここには回復結晶がある!状態異常回復も出来る!病気にもならない!転移結晶でいつでも逃げられる!部位欠損をしても時間が経てば治る!!痛みも味合わない!!
さあ言ってみろ!!!!
現実の方が安全だという要素がどこにある!!!??」くわっ!!
キリト「はっ)ケイト、落ち着け!」
ケイト「現実以上に理不尽な場所なんざないんだよ!!
人ってのは間違いを起こす生き物だ。間違わない人なんて、この世に一人だっていない!
それらの恐怖ってのはいつでも襲い掛かってきやがる!!
飛行機が落下事故を起こすことだってある!そんな変化が一生涯起こらないことなんてない!
なのに何故楽しめるだ!?それは現実で生きる奴等に一番問いたいね!!
あそこは地獄だ!!いつ人に殺されるかわかんない場所だ!!!
いつ殺しに来るかもわからない!!殺人鬼がいつどこに来るかもわかんない!!!いつ脱獄して殺そうとされるかもわかんない!!!!
いつだって逃げ込めるこんな場所とは違う!!誰もが助けてくれなかった場所とも違う!!!
圏内で殺しは出来ない!!HPも減らない!!絶対に死ぬことはない!!!
ここ以上に安全な場所なんてない!殺されることだってない!!
そうさせないために警備課を配置している!!巡回している!!必死に頑張っている!!!
いつ殺されるかわかんない?
そうさせない為に私達がいるんだろうが!!!!!」涙目
その瞬間、キリトの止めようとする動きが止まった。
ケイトが彼女を殺したいわけではないのだと、わかったから。