第3章 第一層攻略
ケイト「というかディアベル、お前何を狙ってたんだ?
あそこで下がらせるなんて、普通じゃない。
危険度を自分であげてるようなもんだぞ?
私が敏捷性に全振りしてたおかげで間に合ったとはいえ、今後は気を付けて欲しい。
お前に死なれるのは嫌だ」きっぱり
ディアベル「あ、ああ…
すまない。本当は……その…
俺は、βテスターだったんだ。
さっきのあれは、LA…ラストアタックボーナスによる、レアアイテムを狙っていたんだ」
キバオウ「!!
…嘘、やろ?…
ずっと、皆をだましてたんか!!?」
ディアベル「黙っててすまない。だが…俺は」
ぱんっ!!
その瞬間、ケイトが手拍子した。
無論、周囲の目はケイトへ向く。
その中、ケイトは言葉を発した。
ケイト「はい。次に生かせればOK。
生きてるんだから次があるさ。問題ない!
皆で力を合わせたおかげで、一人も死なずに勝利できた!
さあ!2階層へいこー!!」拳を振り上げる
キバオウ「って待て待てぇーい!!!
問題大ありや!!信頼度が激下がりや!!!」
うん、気持ちはよくわかる。
そのキバオウの言葉に、俺は思わず苦笑交じりに頷いた。
ケイト「え?何で?」
キバオウ「何でって…
βテスターやったこと黙ってたんやぞ!?」
ケイト「それが何か問題あるの?」
キバオウ「情報黙ってたやろ!!」
ケイト「?
ディアベルは隠し事しないよ?
料理人の育成とか、狩りの手際とか、他にも色々と教えてくれたし、尽力を惜しまなかったじゃん。
当初私達はスイッチも知らなかったし、パリィ(攻撃をガードして受け止めた瞬間に弾き、スキルを当てる隙を作ること)も知らなかった。
ディアベルのおかげで足りない知識を教わったし、命が助かった人たちも数多くいるだろう?」
キバオウ「…せやけど」
その言葉に…
キバオウはどうしても納得がいかず、歯噛みした。
それにケイトは歩み寄り、問うた。
ケイト「もう一度聞く…
ディアベルが、それで貶められるほどのことを
そう言われるほどの悪いことを、私達へしたか?
私達を、死に至らしめるようなことをしたか?」
その言葉に…静寂に包まれた。