第15章 強さ
ですがその前に、生きる上での方針を決めたようで
ケイトから話を切り出されました。
ケイト「よし!方針決まった!
もし自分が間違った場合なら繰り返さないように気を付ける!
過去は変えられないから、未来に生かす!!
でもって、それによる不利益については言及しない!」
アスナ「え?」
キリト「でもそしたらやられたい放題なんじゃ?;」眉ひそめ
いい質問ですね。私も気になっていました。
その想いと共に頷いてケイトを見つめていると、手を横に振られました。
ケイト「いやいや。
第一、人なんてどうこう言って変えられるもんでもないでしょ?
合う合わないなんて、人それぞれで違ってくるし。
赦す赦さないの基準だって、やっぱり人によって変わってくる。
もちろん、ものによりけりってもんまでね。
全員が全員、重なる正義なんてないんだよ。
だから思考し続けなければいけない。正しいかどうか。
自分からしたら正しくても、相手にとっては違うかもしれないから。
自分なりに努力して、考えて、力になりたいって必死になった結果なら
それで嫌われたって構わない。
そのたった一度で嫌うなら、それだけの付き合いだったってことだ。
割り切るしかない。
ただ、こっちは二度と繰り返さないように頑張る。
それで生かして、無駄になんかは絶対にさせない。
って方針で行こうと思う!」ぐっ(左拳握)
アスナ「なるほど。自分を客観視するのね」
キリト「今までケイトは自分に対してどこか他人事だったけれど、それも交えて主観しつつ客観視もするってことか」
クライン「うんうん!大人だ!!」
クレハ「そうですね。
あとは断る時はちゃんと断る、という点だけね」
ケイト「うっ;そこはあまり強く言えないから;」
クレハ「断って終わり、切り上げる。
といった順でできるようになればいいでしょう。
しつこく言ってくる相手には、私が応対して追い払います」
『流石…;』
キリト「少し過保護かもしれないけど、ケイトからすれば苦手分野だもんな。
補う為にも必要か」
クレハ「ええ。そのつもりです」
それからようやく、出会ってからの話に出せるようになりました。